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オーストラリア:拘留中のアボリジニの死亡事故で責任を問われる警察官 2007/06/29
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【メルボルンIPS=スティーブン・タルチンスキ、6月20日】
オーストラリアの警察官が、拘留中に死亡したアボリジニの男性に対する責任を裁判で問われている。2004年11月19日、Cameron Doomdgeeさん(36)は、腹腔内出血が原因でパームアイランドの刑務所で死亡した。クイーンズランド州タウンズビルから70km沖合の島、パームアイランドの3,500人の住民は、主に先住民のアボリジニである。
亡くなったDoomdgeeさんは、たまたまパームアイランドの別の男が逮捕される現場に通りかかり、警官と口論になって迷惑行為の罪で逮捕され、その当日死亡した。一週間後、検視報告書が公表されて暴動が起きたが、クイーンズランドの検察は双方がもみ合ったことによる事故とみなし、ハーレー巡査部長を起訴しなかった。
ところが事件は再調査され、検視官は「解剖の結果、複数の圧力が腹部および胸部に加えられていた」として「ハーレー巡査部長が殴ったことが原因」と結論し、検察はハーレーを起訴した。
先週タウンズビルの最高裁でハーレー巡査部長は無罪を主張したが、警察官が拘留された先住民の死に関して刑事犯罪として訴えられた初めての事件となった。クイーンズランド警察組合は魔女狩りだと抗議し、アボリジニ社会はアボリジニの人権問題に関する前進だとみている。
警察に拘留されている間に亡くなるアボリジニの人々の数が多いことから、政府は1987年に調査委員会を設立していた。死亡者の多さは拘留者数の多さに比例している。オーストラリア国民のおよそ2.4%を占める先住民が、2003年には拘留者の20%を占めた。さらに拘留中の死亡者の20%がアボリジニだった。
今回の裁判は警察官にも刑事的責任が課されると注意を喚起するものになったとみられている。先住民社会と警察官との関係は以前よりは改善しているとされているが、今回の事件に関しては人々の心の傷は深い。警官が有罪になれば人々の気持ちにも区切りがつくかもしれない。拘留中に死亡したオーストラリアの先住民の事件について報告する。(原文へ)
翻訳/サマリー=加藤律子(Diplomatt)/IPS Japan浅霧勝浩
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(IPSJapan)
JANJAN
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