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□飛躍目指す「韓国の翼」の担い手たち(上) [朝鮮日報]
▽飛躍目指す「韓国の翼」の担い手たち(上)
http://www.chosunonline.com/article/20070527000007
記事入力 : 2007/05/27 11:08:12
飛躍目指す「韓国の翼」の担い手たち(上)
【特集】韓国防衛産業の現在(1)
▲超音速高等練習機T‐50が、各種ミサイルや計測機器を取り付け、飛行に備えている。泗川=キム・ヨンウ記者
先月20日、慶尚南道泗川市にある韓国唯一の航空機専門メーカー「韓国航空宇宙産業(KAI)」のメイン組立工場。
横120メートル、縦180メートルもある巨大な組立棟の内部には、さまざまな種類の航空機や部品などが所狭しと並んでいる。約800人もの専門スタッフが、世界唯一の超音速高等練習機T‐50(愛称ゴールデン・イーグル)をはじめ、初等練習機KT‐1B、米国製の戦闘爆撃機F‐15Kの胴体に張り付き、忙しそうに動き回っていた。
メインの生産ラインでは、韓国空軍に納入される高等練習機T‐50が約10機、U字型のラインに沿って製造段階別に並べられていた。
高等訓練機は2003年に量産体制に入り、これまでに72機が韓国空軍に引き渡された。KAI生産本部のペ・ギホン係長は「現在、工場の稼働率は約75%で、1990年代末以来最も高い」と話している。
T‐50はすらっとした流線型の胴体の中に、30万個を超す細かい部品が取り付けられた、最先端の国防技術の集大成といえる航空機だ。97年から8年間にわたって開発が続けられ、その開発費は2兆817億ウォン(約2709億6790万円)に及ぶ。組み立て開始から完成までは約1年かかる。
T‐50の生産ラインの隣では、初の韓国産プロペラ初等練習機KT‐1 の組立作業が行われていた。全部で3機あり、すべてインドネシアに輸出するものだ。インドネシアには計12機のKT‐1を輸出する計画で、またKT‐1にロケットなどの兵器を装備した「KO‐1 16」の輸出も進められている。
組立棟ではまた、韓国空軍が保有する戦闘機の中で最新鋭のF‐15Kの主翼や胴体前方部の生産も行われている。世界でも最新鋭の戦闘機の主要部分を韓国が独自に生産しているというわけだ。韓国空軍用の52機のほか、シンガポールに輸出される22機の「F‐15SG」の部品もここで製造する予定だ。これは現在進められている韓国空軍の次世代戦闘機(F‐X)導入事業で、第1次の機種としてF‐15Kが選ばれた当時、F‐15のメーカーである米国ボーイング社から見返りとして受注したものだ。
泗川=ユ・ヨンウォン記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
▽飛躍目指す「韓国の翼」の担い手たち(下)
http://www.chosunonline.com/article/20070527000008
記事入力 : 2007/05/27 11:08:45
飛躍目指す「韓国の翼」の担い手たち(下)
【特集】韓国防衛産業の現在(1)
▲韓国航空宇宙産業(KAI)の生産工場内の組立棟にあるT‐50生産ライン。
メイン組立工場の近くにある民間航空機の組立棟では、ボーイング社(旧マクドネル・ダグラス社)の攻撃用ヘリコプター「AH‐64 アパッチ」の胴体が作られていた。これもF‐X導入事業の見返りとして受注したものだ。世界各国が輸入している「アパッチ」の胴体は、KAIがボーイング社に独占的に供給することになっており、計158機が生産される予定だ。工場で作られていた「アパッチ」の胴体にふと目をやると、前方部に「JAPAN」という文字が書かれているのが目に付いた。日本の自衛隊が使う「アパッチ」の胴体を、KAIが納品しているというわけだ。
民間航空機組立棟の横にある「第2事業所」の組立棟では、潜水艦を探知する対潜哨戒機P‐3を解体修理する作業が行われていた。米国から来た8機の旧型P‐3型機の翼や胴体などを大幅に交換し、最新の装備を取り付け、向こう20年間使用できるようにするものだ。これだけでも事業費は4914億ウォン(約640億6000万円)に及ぶ。
KAIはこのほかにも、偵察任務などを担う無人航空機(UAV)、ボーイングB787などの民間航空機、韓国向けの軍用ヘリコプター(KHP)、民間用ヘリコプター、人工衛星の製造などにも参入している。これらの中でKAIが最も力を入れているのは、T‐50の海外への輸出と、同機を軽量の攻撃機に改造したFA‐50の開発事業だ。今年から2011年までの5年間で開発を行う予定のFA‐50は、最先端の強力なレーダーやJDAM(統合直撃弾)などの精密誘導爆弾、ミサイルなどを装備し、KF‐16の85%程度の戦闘力を備えることを目標としている。12年以降に計60機が韓国空軍に導入され、旧型のF‐5型機などの後継機となる予定だ。
KAIのチャン・ソンソプ開発本部長(常務)は、「独自の技術を蓄積していかなければ、活路を見出すことはできないという姿勢の下、研究・開発にもさらなる努力を傾けていく」と話した。これはT‐50やFA‐50の開発の成果を土台に、韓国独自の技術による戦闘機(KFX)や無人戦闘機(UCAV)などの開発にも取り組んでいこうという意思の表れといえる。
泗川=ユ・ヨンウォン記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS