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【社説】「裏金」、「ムダ金」、「捨て金」と化した南北共同基金 [朝鮮日報]
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投稿者 white 日時 2007 年 5 月 07 日 09:53:50: QYBiAyr6jr5Ac
 

□【社説】「裏金」、「ムダ金」、「捨て金」と化した南北共同基金 [朝鮮日報]

 http://www.chosunonline.com/article/20070506000021

記事入力 : 2007/05/06 15:35:29
【社説】「裏金」、「ムダ金」、「捨て金」と化した南北共同基金

 統一部は2日、平壌ゴルフツアーや妙香山登山、平壌主体思想塔観光などで構成される「平壌−南浦・統一自転車競技大会」に7000万ウォン(約908万円)の支援を行うことを決定した。昨年12月には、ある北朝鮮支援団体が北朝鮮にリヤカー1万2000台を送るとし、書類を偽造して2億4000万ウォン(約3112万円)をだまし取るという事件が起きている。

 また韓国政府は、法律的に厳然たる北朝鮮の機関である「開城工業地区管理委員会」に対し、2004年から昨年までの間に借款の形で260億円(約33億7000万円)以上を間接供与した。さらに統一部は、3月に北朝鮮が核開発問題に関する合意を履行するかどうかも確認しないうちから北朝鮮に重油を輸送するために必要なタンカーの借り上げ契約を行って、36億ウォン(約4億7000万円)を無駄にした。

 昨年末には、北朝鮮を訪問したヨルリン・ウリ党の386世代(1990年代に30歳代で80年代に大学に通った60年代生まれの世代)のある議員は、北朝鮮に数十億ウォンを投じてブタ農場を設立する約束をしたとし、自慢げに語った。

 こうして韓国政府や与党系議員、北朝鮮支援団体が北朝鮮にばらまいたり、提供を約束したり、はたまた便乗して着服したりした金は、すべて南北協力基金から出たものだ。2日に平壌を訪問したヨルリン・ウリ党の議員団が北朝鮮側とソウル・開城間の大運河建設、第2開城工業団地の造成といった大規模な事業について協議すると大口をたたいて出発したのも、南北協力基金の潤沢な資金があるからだ。

 北朝鮮は今や、南北協力基金が自分たちの金だと思っている。南北会談に出席した北朝鮮の当局者は、韓国国会で同基金が少しでも削減されそうな気配でもあれば、ものすごい勢いで食ってかかるという。結局、南北協力基金は韓国と北朝鮮が気が向いたときに引き出して使う「裏金」、もしくは「ムダ金」、「捨て金」と化してしまったのだ。

 南北協力基金は、国民の寄付金や国家予算、後に税金で返済しなければならない公共資金管理基金の融資金で調達されている。そして昨年1年間だけで1兆2000億ウォン(約1600億円)が使われた。監査院が運用実態を監視し、調査するのは当然のことだ。

 ところが監査院は先月末、「南北協力基金事業は極めて政治的な性格が強いため、その運営は必ずしも監査の対象とはならない」と監査そのものを放棄した。監査院長は昨年の国政監査で「南北協力基金の執行事例を洗い出す」と語っておきながら、その数カ月後に正反対の決定を下したのだ。もちろん大統領自ら「われわれが(北朝鮮に)いくら提供しても、いずれはわれわれに返ってくる」と言っているほどだから、監査院長ごときでは恐れ多くて南北協力基金の帳簿にも手を出せないのも当然かもしれない。

朝鮮日報/朝鮮日報JNS

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