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(回答先: 韓銀、09年に5万ウォン・10万ウォン札発行へ [朝鮮日報] 投稿者 white 日時 2007 年 5 月 03 日 00:56:22)
□【萬物相】10万ウォン札の登場 [朝鮮日報]
http://www.chosunonline.com/article/20070503000056
記事入力 : 2007/05/03 17:31:55
【萬物相】10万ウォン札の登場
1866年、韓国で「當百銭」という通貨が鋳造され始めた。これは当時流通していた「常平通寶」の5‐6倍の大きさで、貨幣価値は100倍だった。興宣大院君が王室の権威を立て直すために無理に景福宮の増築事業を開始したため、その費用をまかなう必要があったからだ。しかし當百銭の鋳造はコメの値段が6倍にも暴騰するインフレを招いて世間の恨みを買い、結局8カ月で中止された。
米国の経済学者ウォルター・ブロックは最近、すべての貨幣は偽造貨幣であり、政府こそが最大の偽造犯だと主張した。言ってみれば、先の當百銭にも劣る紙きれを、金貨や銀貨でもあるかのように見せかけているという話だ。ブロックはこうした偽金のせいで、インフレーションが生じ、国民は自分も知らないうちに財産を盗まれ続けていると説明する。あまりにも極端な主張ではあるが、なるほどとうなずかされる部分がないわけでもない。
ブロックの言う「偽金作り」は、南北戦争下の米国で初の不換紙幣(金貨や銀貨との交換ができない紙幣)のドル紙幣(緑背紙幣)を発行したサーモン・チェース財務長官(当時)によって初めて行われた。チェースが戦費をまかなおうと法で規定されてもいなかった不換紙幣を発行したことで、今日のドル紙幣が誕生した。その功労によって、チェースは世界で最も価値の高い紙幣である1万ドル札に肖像画が描かれている。1928年から20年近くにわたって発行されたこの紙幣は、一般に流通してはいないものの、現在も法定貨幣として認められている。しかし銀行に持っていくよりは、古銭商をあたったほうがよっぽど高く売れる。
韓国銀行が2009年上半期から5万ウォン(約6500円)札と10万ウォン(約1万2900円)札を発行することを決めたと発表した。1万ウォン札の発行が始まった1973年に比べ物価が12倍に上昇し、1人当たりの国民所得も110倍以上に拡大したため、高額紙幣が必要となったという説明だ。
韓国を除く経済協力開発機構(OECD)の加盟国29カ国で発行されている最高額紙幣の額を平均すると約37万ウォン(約4万7900円)になる。韓国の1万ウォン札では、いかにも額が小さい。それどころか最高額紙幣の額面価値が韓国の1万ウォンより低い国は、世界中でソマリア、スーダンなど29カ国しかないという。
10万ウォン札の発行によるメリットは、まず1年に10億枚も発行されている小切手の必要性がなくなることだ。小切手の発行・流通コストが浮くことで、年間2800億ウォン(約362億円)の節約になる。また1万ウォン札では段ボール箱にぎっしり詰めても2億ウォンしか入らないが、10万ウォン札なら同じ額を買物袋に入れることができる。そのため、賄賂や違法資金のやりとりが簡便化することを懸念する声もある。とはいえ、国家経済全体のメリットを考えると、高額紙幣の発行をためらう理由はない。ただ金を数える単位が変わることで、5万ウォン札や10万ウォン札を今の1万ウォン札を出すような感覚で使わないよう気をつける必要があるだろう。
キム・ギチョン論説委員
朝鮮日報/朝鮮日報JNS