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□【コラム】京義線は再びつながるのか [朝鮮日報]
http://www.chosunonline.com/article/20070428000036
記事入力 : 2007/04/28 17:55:48
【コラム】京義線は再びつながるのか
日本がロシアに宣戦布告する4日前の1904年2月6日。ソウル・竜山と中朝国境の新義州間518.5キロをつなぐ京義線鉄道工事が着工された。この工事には日本軍の軍人や朝鮮の人民が多数動員された。1933万坪の鉄道用地が強制的に徴収され、延べ1億人が投入されるという大規模な土木工事だった。2年後の1906年にこの工事は終わった。その1年前にはソウルと釜山をつなぐ京釜線が完工している。
このように、20世紀初め、「帝国の生命線」満州への影響力を拡大し、中国やロシアとの戦争を念頭に置いていた日本は、物資輸送の手段として京釜線と京義線を建設した。両鉄道には100年以上前、日本帝国に奪われ、踏みにじられた韓半島(朝鮮半島)の痛恨の歴史がにじんでいる。
しかしこれは1951年に始まった韓国戦争(朝鮮戦争)により分断されてしまった。「鉄馬は走りたい」という分断のメッセージが叫ばれてから、いつの間にか56年の歳月が経ったのだ。
今年5月17日。この京義線鉄道を再びつなぐための試運転が南北間で行われる。先日平壌で開かれた南北経済協力推進委員会の合意によるものだ。一見、南北間の京義線運行にはまったく支障がないように見える。韓国・ムンサン駅と北朝鮮・開城駅の間で分断された区間27.3キロqの復旧工事は2002年にほぼ終わっている。京義線と東海線の鉄道・道路を再びつなぐだけで、現在までに6500億ウォン(約836億円)が投じられた。
大韓通運・韓進・現代宅配といった大手物流企業は期待に胸を膨らませている。南北縦断鉄道の連結は、物流業界にとってまさに「ブルーオーシャン」(特化・低コストにより新たな市場を開拓する経営戦略)だ。南北縦断鉄道の連結に成功すれば、長期的に見てTSR(シベリア横断鉄道)やTCR(中国横断鉄道)とつながることも期待できるからだ。
一方、京義線の試運転という「大イベント」を行うには、金正日(キム・ジョンイル)総書記や朝鮮人民軍首脳部の「大決断」が前提となる。朝鮮人民軍の反対で、試運転はこれまでに3回も取り消された。
2004年6月の第9回南北経済協力委員会では、同年10月の試運転に合意していたが、朝鮮人民軍は結局、列車が非武装地帯(DMZ)や軍事境界線(MDL)を通過することに対する軍事的保障に同意しなかった。05年10月も同様だった。昨年は5月25日に京義線・東海線の試運転を行うことでタイムスケジュールまで作り合意していたが、前日になって北側が一方的に「無期延期」を通知してきた。
北朝鮮が56年間分断されていた鉄道の試運転を行うとなれば、これは方針転換のきっかけと解釈できる余地もある。この延長線上には南北首脳会談や南北・米中の4カ国首脳会談が待っている可能性も見え隠れする。韓国政府は今回、試運転が実現すればコメ40万トンの支援と共に、今年の「贈り物」を贈る準備はできている。
申彦詳(シン・オンサン)韓国統一部次官は26日、「試運転に際し、軍事保障措置を話し合うための軍事実務接触を北側に申し入れる」と語った。来週、北側からどのような返事が返ってくるのか、また5月17日に韓国から出発する列車が果たして軍事境界線を通過できるのかは、金正日総書記の胸の内と政策の方向を読み取る重要な手がかりとなるだろう。
金民培(キム・ミンベ)政治部長
朝鮮日報/朝鮮日報JNS