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□【コラム】 「帝国の記憶」に浸る中国(上) [朝鮮日報]
http://news.livedoor.com/article/detail/3025466/
【コラム】 「帝国の記憶」に浸る中国(上)
最近、中国では「唐」の話題で持ちきりだ。午後7時のニュースが終わると、中国中央テレビの1チャンネルに唐の第2代皇帝、太宗・李世民が登場する。現在放映中の大河ドラマ『貞観長歌』の中の李世民は実に堂々としている。それは韓国人が今の中国人に持っているイメージとも大きく異なっている。まだ国の基盤が固まっていない唐に対し、北方の騎馬民族が20万の大軍を差し向けて首都長安を圧迫してくる状況の中、李世民は全く動じることがない。
御前会議の途中、北方の騎馬民族が送った使者が我が物顔で入ってきたにもかかわらず、ただ眺めてばかりいる将軍たちに向かって、李世民が「お前たちの任務は何だ」と大声を張り上げた。その時1人の将軍が、目を覚ましたように「皇帝を護衛することです」と叫び、使者の首に刃物を突きつけた。北方からの使者は「こんなことをしてただで済むと思っているのか。後悔することになるぞ」と捨てぜりふを残し、宮廷から外に飛び出していった。李世民が北方騎馬民族との正面対決を決心したのだ。
8日のゴールデンタイムでは、「貞観長歌」全82回のうち第23回、24回が放送された。お茶の間の中国人たちの関心もここ1カ月間は李世民に集中しそうだ。さらに中央テレビは「貞観長歌」の続編として「貞観之治」という太宗をテーマにしたドラマを準備している。
唐ブームがテレビを席巻するや、出版社も『大唐帝国』、『貞観政要』といった本を次々に出版し、書店の新刊コーナーを占拠している。『大唐帝国』は日本に帰化した中国人作家、陳舜臣の作品だ。日本でミリオンセラーになった『小説十八史略』の中の1冊から隋が滅びて唐が建国する過程を抜粋して翻訳したものだ。
「(隋の煬帝が高句麗攻略に失敗した結果)隋は滅亡したが、統一を望む人民の熱い思いが唐という統一王朝を実現させた。21代に及ぶ皇帝が289年間にわたって統治する帝国が出現したのだ…」
テレビドラマから本にまで唐ブームが飛び火し、中国の新聞やテレビでは「長安の情熱」や「大唐の奇想」といった言葉が飛び交っている。また「2007年は観唐年(唐をながめる年)」といった表現も目につく。これまで中国では歴史といえば、明や清の時代を振り返る程度にとどまっていたが、今や唐に思いを馳せて楽しむ時代になったということだ。
北京=朴勝俊(パク・スンジュン)支局長
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
2007年02月12日12時01分