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安重根ミュージカル『英雄』制作へ
2008年03月26日16時42分
「昨年会った日本の記者たちが次の作品について質問してきたため、“安重根(アン・ジュングン)=1879‐1910=が主人公のミュージカルだ”と答えると、表情が石のように固くなりました。明成皇后(1851‐95)逝去100周年の1995年にミュージカル『明成皇后』の公演を行ったが、安重根義士の義挙100周年(2009年)にもう一度時代劇を制作する。これからの100年、大韓民国にさらなる栄光の歴史を築いてほしいという思いからです」
安重根義士殉国98周年を翌日に控えた25日、演出家の尹浩鎮(ユン・ホジン)が『明成皇后』の続編となるミュージカル『英雄』を公開した。安重根を主人公とする『英雄』は、ハルビン駅での義挙からちょうど100年となる来年10月26日から、ソウル市内の芸術の殿堂もしくは国立劇場で上演される予定だ。尹浩鎮はプラザホテル(ソウル市中区)で開催された『英雄』の制作発表会で、「わたしたちの心に息づく英雄、安重根のイメージを作り上げたい」と述べた。
2004年に安重根義士記念事業会がミュージカルの制作を依頼してきたとき、尹浩鎮は首を縦に振らなかった。「テーマが重いミュージカルは負担になる」と考えたからだ。しかし、『明成皇后』の続編と考えると意欲が出てきた。「安重根義士は敬虔なカトリック信者だった上に、ラブストーリーもなく劇としてのおもしろさを出すのが難しいという点が問題でした。しかしそこは想像で補いました」
明成皇后に仕えた最後の宮女が芸者となり、伊藤博文に接近する。高宗の次男、イ・ガンが安重根を支援し、安重根と中国人女性とのラブストーリーを想像力で演出する。旅順刑務所に捕らえられた安重根の前に伊藤博文の霊が現れ、「なぜわたしを殺したのか」と問いただす場面から始まる『英雄』のハイライトは、やはりハルビン駅での銃撃シーンだ。演出家や作家(ハン・アルム)、作曲家(イ・ジス)らと共に最近中国とロシアを訪問した舞台美術家のパク・ドンウは、「伊藤博文が乗った汽車を補助的に使用し、観客が現場にいるかのような感覚を最大限持つことができるように作り上げたい」と述べた。
12億ウォン(約1億2000万円)が投入された『明成皇后』の初演とは異なり、『英雄』は50億ウォン(約5億円)という壮大なスケールのプロジェクトだ。映画『オールドボーイ』『シルミド/SILMIDO』やドラマ『冬のソナタ』を手がけたイ・ジスが担当する音楽は、クラシックをベースとし、不協和音も挿入する計画だ。尹浩鎮は「最初から中国と日本のミュージカル市場を念頭に置いている。孤独や責任感など、伊藤博文の人間的な姿も表現したい」と述べた。出演者を選ぶオーディションは7月ごろに行われる予定だ。
朴敦圭(パク・ドンギュ)記者