★阿修羅♪ > アジア10 > 478.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: チベット暴動で情報戦略 批判回避へ中国躍起【東京新聞】 投稿者 ワヤクチャ 日時 2008 年 3 月 16 日 20:06:52)
チベット騒乱 穏やかな解決を求める【信濃毎日新聞】
http://www.shinmai.co.jp/news/20080316/KT080315ETI090005000022.htm
3月16日(日)
ヒマラヤ山脈のふもと中国のチベット自治区が混乱している。区都のラサで、中国政府のチベット政策に抗議する僧侶らの大規模デモが続き、治安当局と衝突した。
多くの死傷者が出ている。日本人観光客も保護された。流血の事態になったのは残念である。早く落ち着きを取り戻したい。
中国は、8月に北京五輪を控えている。いま開催中の全国人民代表大会(全人代)でも、温家宝首相が五輪の成功を強調したばかりだ。
2期目を本格的にスタートさせた胡錦濤指導部にとって痛手である。イメージダウンは避けられない。手荒なことはせず、慎重に対処してもらいたい。
チベット自治区は中国南西部に位置し、ネパールと隣り合う。人口約280万人で、大半がチベット民族だ。かねて中国からの独立を求める動きが続いている。
中国政府は1950年に「チベットは中国領土」と宣言した。人民解放軍を進駐させるなど、強い姿勢で臨んでいる。反発した住民が59年に「チベット動乱」を起こした。チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は国外に脱出し、インド北部に亡命政府を樹立した。自治区は65年に成立した。
89年にもラサで暴動があり、当時自治区党委書記だった胡国家主席が抑え込んでいる。
チベットは仏教を中心にした独特の文化をはぐくんできた。中国政府がチベットの人々の気持ちをつかみたいと思うなら、そうした文化や歴史を尊重すべきだ。
「中国化」を無理やり進めるようでは、胡指導部が掲げる「和諧社会(調和の取れた社会)」を実現するのは難しい。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチが昨年夏に発表した声明も、中国の人権状況が改善していないことを批判している。
ウイグル独立派や人権活動家の弾圧なども指摘されている。五輪が近づくにつれ、中国政府の振る舞いに、これまで以上に国際社会の厳しい視線が注がれる。
国際的な映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏が、深刻な人道危機が続くスーダン・ダルフール紛争に対する中国の外交姿勢を不満として、北京五輪の芸術顧問を辞退したのは記憶に新しい。
今回の騒乱は、五輪を前にチベット問題を国内外に訴える狙いがあるとみられている。
人権問題をわきに置いて、平和の祭典を成功させることはできない。中国政府はダライ・ラマ14世と早く対話し、チベットの自治のあり方を一緒に探るべきだ。