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５年間の汚職、約１８万件…中国全人代で司法当局が報告【読売】
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080310-OYT1T00558.htm
【北京＝牧野田亨】中国最高人民法院（最高裁）の肖揚院長と最高人民検察院（最高検）の賈春旺・検察長は１０日、北京で開会中の全国人民代表大会（国会）で活動報告を行った。
胡錦濤政権の第一期（２００３〜０７年）の５年間で、収賄など汚職事件数は１７万９６９６件に上り、２０万９４８７人が立件されるなど、依然として深刻な腐敗の実態が明らかになった。
汚職事件は前期（１９９８〜０２年）に比べ、件数で約１３％、摘発者数で約１０％減ったものの、不動産開発や土地譲渡、資源開発などに絡んでワイロの高額化が目立ち、こうした商業行為と結びついた汚職事件は１万９９６３件、収賄総額は３４億２０００万元（約４９６億円）に上った。
また、刑事、民事とも急速な市場経済化を背景にした事件が増えた。知的財産権を巡る係争で判決が出た事案は約６万件で、前期の１・５倍に急増。訴訟額も約７１％増の１３３億元（約１９２９億円）になった。劣悪な偽物商品の販売、密輸、金融システム破壊などで有罪判決が出た事件も約１２％増の約８万件となった。
一方、国家賠償請求訴訟は約１７％増の１万３０００件。行政訴訟も同１・５％増の約４７万件に上った。多くは土地の強制収用、環境汚染などを巡り、行政側の対応に強い不満を持つ民衆側が起こした訴訟とみられる。さらに、賃金未払いなど契約を巡る民事訴訟も約５７％増の１１４４万件になったほか、労働争議も３０％増の６０万件に上った。
こうした反面、民衆が行政当局に異議を唱える際の身近な手段である投書・陳情件数は約５６％減り、１８７６万件にとどまった。陳情を巡っては、地方から北京に来た陳情者が出身地の当局者に連れ戻されるケースが頻発している。
（2008年3月10日21時18分 読売新聞）
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