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http://news.livedoor.com/article/detail/3543475/
5トンのごみの山から指輪を探し出した公務員
2008年03月07日15時32分
5日早朝、釜山市影島区に住むイ・スンレさん(62、女性)は、家具の上に紙に包んだ状態で置いた指輪がなくなり、大慌てで探したが、見つからなかった。息子に聞くと、「ごみだと思って袋に入れて前夜に捨てた」という。指輪は10年ほど前、子どもたちから誕生日のプレゼントとして贈られたオパールの指輪で、とても大切にしていたものだった。イさんはいても立ってもいられず、影島区庁に電話をかけた。
電話は区庁環境管理課のキム・ジョンギルさん(40)=写真=が受けた。事情を知ったキムさんは残念がった。毎日午後10時ごろにごみを収集し、翌朝に焼却処理されるため、指輪を探すのは到底不可能だと思ったからだ。しかし、キムさんは直ちにイさん宅付近のごみを収集した運転手のカン・サンホさん(36)に連絡を取った。幸い、前日はごみの収集量が多かったため、焼却場への出発が遅れ、運転手は焼却場で順番待ちをしているところだった。
それを聞いたキムさんはカンさんに対し、すぐに引き返して、東三洞のリサイクル選別場に来るよう指示した。車が到着するや否や、キムさんらは高さ5メートルにもなる5トンのごみの山を探し始めた。数百もあるごみ袋を一つずつ開けて中身を確認した。手が汚れ悪臭が立ち込めたが、泣きながら懇願した指輪の持ち主を考えると作業をやめるわけにはいかなかった。
探すこと1時間余り。キムさんは「見つけた」と声を上げ、ごみ袋の中にあった指輪を持ち主に手渡した。作業に加わっていたイさんは「見つかるなんて思わなかった」と喜びを隠せなかった。イさんは感謝の気持ちから飲み物代を渡そうと思い、財布を開けようとした。しかし、キムさんは「公務員として当然すべきことをしたまでだ。指輪が見つかってわたしたちもうれしい」という言葉を残し、区庁に帰っていったという。
イさんは「住民のためにこんなにつらい仕事もいとわない公務員がいるという事実をうれしく思う。公務員に対する信頼も生まれた」と話した。
釜山=クォン・ギョンフン記者