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講演で岐阜大垣へ。金融機関による大垣フォーラムホテルでの講演会で、ホールは超満員だった。テーマは「拉致と核と日朝問題」ということもあって、車中で産経出版社から刊行された「北朝鮮拉致の全貌と解決」(家族会、救う会編著)と「論座」(3月号)に掲載された横田滋さんのインタビュー「家族会代表10年を振り返って」を読む。
本の方は帯に「拉致問題は金正日政権が存続している限り解決しない」との桜井よしこさんの言葉が添えてあった。「家族会」の事務局長の増元照明さんも「さらなる制裁をもって金正日を支える人たち、金正日本人に反省を促し、最終的には排除しなければならないと思っている」と、「打倒金正日」を呼び掛けていた。
また横田滋さんにかわって「家族会」の新代表となった飯塚繁雄さんも「金正日の失脚が大きなカギ、ステップになる」と強調し、さらに「家族会」を支える「救う会」会長の佐藤勝巳さんも「拉致の解決のためには金正日政権の打倒以外にない」と力説していた。「金正日政権の打倒なくして、拉致問題の解決はない」のオンパレードだ。
日本政府の拉致問題の解決策は、対話と圧力だが、彼らからすると、金正日政権下では対話は意味がないということなのかもしれない。日朝政府間交渉をいくらやっても無意味、期待できないということなのだろう。しかし、その一方で、「高齢、病弱で時間が残されていない」と、政府に早期解決を迫っているのも紛れもない事実だ。理屈からすると、拉致問題の早期解決のために日本政府はさらなる圧力を加えて、金正日政権を早期に倒してもらいたいということになる。福田政権にとっては無理難題だろう。
しかも、福田総理も、前任者の安倍前総理も、制裁はあくまで手段であって、対話、交渉で解決しなければならないと言っている。ところが、その日朝交渉は昨年9月以来、半年も開かれていない。早期再開のためには6か国協議の再開が前提となるが、核問題をめぐる米朝の対立により、再開のメドが一向に立ってない。それでも、仮に交渉再開にこぎつけても「家族会」や「救う会」から最初から評価されないならば、政府としては何が何でも交渉を急がねばという気にはならないだろう。
「論座」の横田滋さんのインタビュー記事は、「週刊新潮」(2月21日号)の「ついに横田滋さんが吐露した『家族会への不満』」との見出しの記事を見て、買って読んでみたが、横田さんは「対話をしないことには解決しない。だから、圧力というものを背景にしながら、いろんなチャンスを使って対話を進めていく。なるべく早い時期に日朝交渉を再開してほしいと思います」と、日朝交渉の早期再開を願っていた。
しかし、その横田さんも、平成16年に拉致議連が「拉致問題解決のためには金正日政権を倒さなければだめだ」という文言が盛り込まれた決議が採択されたことを「画期的なことだと思う」と評価していた。打倒による解決か、交渉による解決か、どちらが本心なのだろうか。今度会ったら、聞いてみたい。
http://blogs.yahoo.co.jp/krp19820301/folder/36292.html
関連記事:
横田夫妻、訪朝への強い希望を改めて表明 [朝日新聞]
http://www.asyura2.com/2003/bd22/msg/226.html
※コメント:
横田さんは元々は普通の市民であり、おそらくはノンポリである。
そのため、周りに影響されやすいタイプなのであろう。