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新旧権力の世間との疎通法は
李明博(イ・ミョンバク)次期大統領は先日、自分のコーディネートしてくれるスタイリストに「あなたの記事が経済新聞に載ってるね」と話し、周囲を驚かせた。その時刻が午前6時。次期大統領がその時刻にすでに一般的な日刊紙から経済紙の隅々までくまなく目を通していたという証拠だった。
李次期大統領のある側近は「次期大統領は早朝5時に起きて10紙以上の新聞を1面から最後まで読む」と話した。「新製品の記事はもちろんのこと公演情報の三文記事まで目を通している」ということだ。次期大統領がこのようなので、関係者ら目を覚ますとすぐに何よりも先に新聞に目を通すようになった。大統領職引継ぎ委員会のある幹部は「次期大統領はある懸案について質問をしたときに、正しく答弁できなければその人物を無能だと見なす傾向がある」と述べ「新聞にじっくり目を通すのは基本中の基本」と説明した。
最高権力者によるメディアの活用は単純に個人的な嗜好にとどまらない。それ自体が重要な政治的コミュニケーションだ。大統領は自分が好むメディアを通じて世論に接し、時には世論に訴える。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領にはインターネットというツールがあった。大統領になるまでに「盧武鉉を愛する人々の集い」(ノサモ)などインターネットによって組織された世論に後押しされた。青瓦台(チョンワデ、大統領府)ブリーフィングと国政ブリーフィングを作ったのも、インターネット政治の一環だった。盧大統領はこれらのメディアに「よくできました」という書き込みまでした。
青瓦台首席を務めたある人物は「盧大統領は電子メールも政治に積極的に活用した。鄭東泳(チョン・ドンヨン)、柳時敏(ユ・シミン)議員の場合、首席を差し置いて大統領へ直接、情報の報告をしているようだった」と述べた。
ところが新聞に対しては冷ややかだった。公務員の間では大統領が嫌う「中央(チュンアン)、朝鮮(チョソン)、東亜(トンア)」などメジャー新聞に出た批判記事について「意図的な歪曲報道」だと非難するのが常だった。
一方、李明博次期大統領は何より新聞だ。次期大統領の新聞購読は企業最高経営者(CEO)だった時代から有名だ。朴亨凵iパク・ヒョンジュン)ハンナラ党議員は「次期大統領は活字文化に深い愛着がある」と述べ「新聞の場合、種類やページに関わりなくひと通り目を通す」と説明した。その中でも社説とコラムを熟読する。
引継ぎ委員会スポークスマン室のある関係者は「毎日300件抜粋し報告する建議記事のうちのかなりの数が批判記事だが、次期大統領が几帳面に新聞を読むので批判記事を隠すことはほとんど不可能だ」と話した。次期大統領は国内初の日曜版新聞である中央サンデーが創刊された直後「朝、起きてすぐ新聞を取りにいくのが習慣なので日曜日にもうっかり新聞を取りにいってしまうことがあったが、日曜日でも新聞が読めるようになって実にうれしい」と話している。
このようなことから李次期大統領は長い話を始めるときは新聞を引用することが多い。先月29日、仁川富平(インチョン・プピョン)にあるGM大宇(デウ)自動車の工場を訪れ「新聞を見ると、ある労組は解雇になった人々を復職させろと毎日争っている」と話した。また先月31日、大統領職引継ぎ委員会の英語公教育強化案に対する反発を批判しながらも「新聞を見ると逆走行するから大きな交通事故が起きる」というたとえで話を解説した。これに先立ち、先月14日の新年記者会見でも「延世(ヨンセ)大経営学科は論述試験をなくしたところ、優秀な学生が集まって‘大人気’なんだってね」と話した。先月10日の主要日刊紙の社会面を飾った記事の内容を覚えていて、そのときの内容を引用したのだ。
次期大統領のテレビ放送についての関心も少なくない。先日、KBS(韓国放送公社)朝の番組の扇情性問題を指摘したが、たまたまではないのだ。鄭炳国(チョン・ビョングク)ハンナラ党議員は「次期大統領はケーブルテレビの映画チャンネルをよく見るだけでなく‘ギャグコンサート’のようなコメディー番組も見る」と話した。車の中ではいつもYTNのようなニュースチャンネルをつけておく。
延世大新聞放送学科の尹永哲(ユン・ヨンチョル)教授は「盧武鉉大統領はインターネット上の匿名の多数の人々を活用し、味方を育て「心情的な怒り」を導いてきた。しかし次期大統領の指向を見た場合、オピニオンリーダーらが主に見て、社会的な責任を負う主流メディアを中心に、今後はコミュニケーション構造が形成されるだろう」と分析している。
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=95703&servcode=200§code=200