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チャペルでの講演、福田総理の施政方針演説を聞いて − ぴょんの秘話
http://www.asyura2.com/07/asia10/msg/272.html
投稿者 桐島夏樹 日時 2008 年 1 月 21 日 04:42:48: OiywIqrhKwIs6
 

チャペルでの講演

1月18日(金) 昨日は、初めてチャペルで講演を行なった。と言っても、教会ではなく、結婚式場のチャペルでだ。なんとなく気のせいか、ロマンチックなムードが漂っていた。講演の主催はと言えば、茨城県石岡市の宅建協会。当然、聴衆者はほぼ全員不動産関係者だ。加えて、与えられた講演テーマは「日本と朝鮮半島の将来」。どうみても、奇妙な組み合わせだ。
 石岡市は関東北部、茨城県内では南部に位置し、つくば市や土浦市と隣接している。茨城と言えば、現在空港を建設中だ。現地に来て初めてそのことを知らされた。
 石岡駅から車で30分のところにある小美玉市の自衛隊百里基地と共有して建設されているが、陸の孤島ともいうべきところで空港をつくって、どの程度需要があるのか、採算が取れるのか、県民の期待と不安が入り混じっているが、いよいよ来年には開港する見通しだ。
 石岡は母が生前3年間お世話になった保養施設があった。それで、車で頻繁に来ていたが、列車で駅に降り立ったのは今回が初めて。この日の朝、石岡にも初雪が降ったそうだが、ひんやりして、とても気持ちが良かった。
天候以上に心地がよかったのは、出席者が硬い話にもかかわらず熱心に耳を傾けてくれたことだ。チャペルという聖なる場所のせいか、こっくりする人もなく、まるで牧師でも見つめるかのような眼差しで聞いてくれた。この種の講演ではめったに質問は出ないものだが、質問まで飛び出した。
 午後3時からの講演が終わり、石岡駅に向かう頃にはもう日が暮れていた。上野までは特急フレッシュひたち号で55分。車中で、昨年の敬愛大学のイベントで対談した法政大学国際日本学研究所の王敏さんから贈呈された「相互理解としての日本研究ー日中比較による新展開」を読み終えた。「似て非なる日本人・韓国人」を講演テーマに加えていることもあって王敏さんらが編集したこの本は大いに参考になった。
 「日本人は毎年の年末に『忘年会』を行い、過去を水に流しているが、中国人は毎年の年末に『新年会』を行い、旧年が新年とつながるようにして、自分たちの夢を追い続けているのではある」とのくだりは、なるほどと思った。韓国も似たようなもので、忘年会とは言わず、「送年会」と呼んでいる。
 「日中国国交回復のときに、田中角栄元首相をはじめ、多くの日本人はやっと過去を水に流すことができたと思っていたが、周恩来元首相はそのとき『前事不忘、後事之師』(前事を忘れず、後事を師とす)と言ったそうだ」との指摘は、今後の日韓関係にもあてはめて考える必要がある。
 韓国の李明博次期大統領が昨日の外国人記者らとの会見でこれからは過去にこだわらず「未来志向の対日外交」を強調したと日本のマスコミは伝えていたが、韓国にとって大事なのは「未来志向」であるが、日本にとって必要なのは「前事不忘、後事之師」であることをお互い肝に銘じるべきだ。
http://blogs.yahoo.co.jp/krp19820301/archive/2008/01/18

福田総理の施政方針演説を聞いて - ぴょんの秘話

1月19日(土) 昨日、福田総理の施政方針演説を聞いた。「私の手で問題を解決したい」としていた拉致問題、北朝鮮問題については「すべての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現し、不幸な過去を清算し日朝国交正常化を図るべく、引き続き最大限の努力を行なっていく」と述べていた。これを受けて所管の高村外相も「拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して日朝国交正常化を早期に実現できるよう全力で取り組む」との決意を表明をしていた。
 二人とも揃って日朝国交正常化の早期実現を口にしていたが、確か、これまでの政府の説明では、国交正常化を求め、急いでいるのは北朝鮮であって、日本ではないはず。その証拠に日本は「拉致問題の解決なくして国交正常化はない」を看板にしてきた。即ち、北朝鮮に対して「日本と国交正常化したければ、拉致問題を解決せよ」と迫っていたではないか。
 昨年も講演で全国を回って、実感したが、国民の多くは北朝鮮と国交をしたいとは思っていない。必要性を感じていないのだ。その理由は、実に簡単だ。北朝鮮が嫌いだからだ。このことは、すでに世論調査でも表れていた。
 最新の世論調査がないのが残念だが、3年前の朝日新聞の世論調査(05年4月27日付)では、「北朝鮮は好きか」との質問に驚いたことに「好き」は0%で、1%もなかった。世論操作をする独裁主義、全体主義国家で起こりうる現象が起きたのだ。北朝鮮と「不倶戴天」の関係にある米国ですら、米キャラップ調査がアジア諸国に対する高感度調査(06年2月24日)を行なったところ、北朝鮮に対する高感度もそれでも10%はあった。「好き」が1%もないというのは戦時中ならばいざ知らず、今の言論の自由が許される民主主義国家にあっては異常事態と言わざるを得ない。換言するならば、それだけ北朝鮮が大嫌いだと言うことだ。
 従って、政府が北朝鮮との国交の重要性も必要性も感じていない国民に唐突に「国交正常化を早期に実現できるよう全力で取り組む」といくら強調してもナンセンスだと思う。国交正常化のためにも拉致問題を解決しなければならないのならば、国交による安全保障上の、外交上の、あるいは経済上のメリットを国民に知らしめる必要がある。「国交正常化が日本の国益となる」との説明なくして、国交正常化への国民の理解、支持は得られないだろう。ついでにもう一つ苦言を呈したい。
 「北朝鮮は一筋縄ではいかないというか、(北朝鮮とは)非常に難しい交渉が控えている。従って、従来から対話と圧力ということでやってきたけれども、やはり対話をしなければいけない。そういう時には、我々としては勿論、断固とした姿勢も示す必要がある。と同時に如何に効果的な対話をするかということで言えば、粘り強い交渉が必要だ。その両方で引き続きやっていくしかない。その時に、勿論、日朝の関係もあるし、国際的な枠組みというか、国際的な協調というものも非常に大事だと思っている。そういう意味ではこれから益々、日米、そしてまた韓国、中国等々、足並みを揃えて北朝鮮と向き合っていく。そして核廃棄が彼らにとっても必要だということをよく分からせる、分かってもらう必要があると思っているし、同時に日朝関係、拉致問題の解決についても同様に努力していきたいと思っている」
 これ、実務責任者である信任の薮中外務次官の就任記者会見での「拉致関連発言」だが、分かりきっていることをああでもない、こうでもないと言っているだけで、福田総理のように「自分の手で解決する」との断固たる決意表明もない。表明できないのは、おそらく内情を、現実を誰よりもよく知っているからではないだろうか
 谷内前次官から「拉致問題については長らく取り組んで来られた方なので、私以上に色々なことに配慮して、問題の解決に向けて進めて頂けるのではないかと大いに期待している」とバトンを渡されていたが、「3年間一生懸命やったけれども、結果が出なかったなということであれば、これはやはり拉致問題だろう。拉致問題で結果が出なかったことは非常に残念に思っている」と弁解した前任者と同じような弁明を退任の際に繰り返さないよう拉致被害者の家族のためにも切にお願いしたい。

http://blogs.yahoo.co.jp/krp19820301/1263069.html

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