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社説:政策面から見た盧武鉉政権の遺産 − 朝鮮日報 (社民主義から新自由主義へ)
http://www.asyura2.com/07/asia10/msg/199.html
投稿者 kaname 日時 2007 年 12 月 26 日 21:05:19: 3X28X40b0xN.U
 

李明博(イ・ミョンバク)次期大統領はまず、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の遺産のうち、何を引継ぎ、何を切り捨てるのかという決定を早急に下すべきだ。政府の過去5年間の政策については、今後も推進するものや今すぐ破棄すべきもの、修正・変更を加え、制度改正を急ぐべきものに分けて考える必要がある。また李次期大統領は自身の公約を再検討し、優先順位を検討する作業も平行して行わなければならない。そうしてこそ、一貫性をもって新政府の政策を推進することができる。

 継続すべき政策としては、まず韓米自由貿易協定(FTA)を両国の議会で批准できるよう推進することが挙げられる。また現在推進中の世界の主要地域・国家との間のFTA交渉をうまくまとめ、韓国経済に活気を呼び起こし、飛躍する契機としなければならない。

 論ばかりが先行して、実践や成果が伴わなかった革新型中小企業の育成や、次世代有望産業の選定、サービス業の競争力向上にも力を入れなければならない。少子化や高齢化への対策も成長戦略の推進、先進国の仲間入りといった計画と連携性をもって推進すべきであり、現在試験運営中の教師評価制度や低所得家庭の生徒のための放課後授業も拡大する必要がある。

 一方、今すぐにでも撤回すべきものとして大学入学修学能力試験(日本の大学入試センター試験に相当)の等級制が挙げられる。たった1点の違いで等級が分かれ、それにより12年間の勉強の成果が無視されてしまうような異常な政策は、即座になくすべきだ。

 来年から2011年にかけて公務員を3万8906人増員するという「政府人材運用計画」もまた、すぐに撤回すべきだ。過去5年間に公務員の数は9 万6512人も増加し、2002年には15兆3000億ウォン(約1兆8600億円)だった公務員の人件費も、2007年には21兆8000億ウォン(約 2兆6500億円)へと43%も増加した。先進国とはまったく反対の方向に進んでいるのだ。これまで肥大化してきた公務員の総定員を、段階的かつ合理的に削減する方向へと転じさせなければならない。

http://www.chosunonline.com/article/20071226000044

国民の知る権利を侵害する記者室の統廃合政策や取材統制政策の撤回や、国政ブリーフィング・大統領府ブリーフィングといった官製エセメディアの廃止も、待ったなしの状況だ。

 また方向転換や内容修正が必要な法制度や、改善が必要な政策としては、盧武鉉政権が中断させている公企業の民営化計画を挙げることができる。韓国電力・ガス公社・鉄道公社・産業銀行などとともに住宅公社・土地公社の民営化も検討してみる必要がある。民営化が万病に効く特効薬とは言えないとしても、韓国企業の放漫経営を効率化させる上で、民営化は有効な手段となる。

 均衡発展政策も見直しが必要な政策の一つだ。今世界では、国家の競争力を上げるために、大都市の競争力を引き上げようという動きがさかんになってきている。今韓国がすべきことは、首都圏の規制を緩和し、首都機能の効率をアップさせ、北東アジアの経済・金融ハブとして発展させるとともに、その成果を地方と分け合うような方向を目指すことだ。公共機関を強制的に全国各地に分散させる地方移転政策も、その効率性を検証する必要がある。任期末に気前よく許認可を乱発したため、各地で成立した革新都市・企業都市の建設計画もまた、見直しが避けられない。

 また不動産政策も、多くの手直しが必要とされる。まず1世帯1住宅制については、住宅の長期保有者や高齢者世帯を対象に統合不動産税や譲渡所得税を減免する措置が必要だ。税金が罰金のような性格を帯びてはならない。また税金を納めるために借金をしなければならないのもおかしい。

 不動産政策が失敗したため、現政権が住宅の供給を増やそうとして急ごしらえした首都圏新都市開発計画は、広域交通網の整備などの補完対策を含め、総合的に再検討する必要がある。再建築に対する規制の一部を緩和し、都心の住宅供給を増やすことも検討してみるべきだ。ただ不動産政策の急速な転換は、政権発足直後の不動産価格急騰を引き起こす可能性があるため、開発利益の還収をはじめとする投機対策をしっかり講じた上で実行する必要がある。

http://www.chosunonline.com/article/20071226000045

教育分野においては、現在大学に課せられている画一的な規制や干渉を取り払う必要がある。「3不政策」を中心とする大学入試統制策をはじめ、授業料・定員・運営などを事細かく規定した30以上にものぼる法的規制により、現在の大学は社会から必要とされている人材を育成する上で困難に直面している。高品質で多様な教育を提供し、社会からの需要に応え、いわゆる「教育難民」を減らすため、自律型私立高校(普通の私立高校とは異なりカリキュラムなどを学校側の裁量に任せた私立高校)や外国語高校などに対する規制も撤廃すべきだ。

 こうした政策転換を行うためには、教育部の人員や監督業務に対する思い切った再調整が必要だ。必要以上の公務員が勤務している中で不必要な規制が立案され、不必要な規制を適用するためにさらに人員を拡大するという悪循環があるからだ。

 安保政策も重大な局面に面している。2012年に韓米連合司令部が解体されることに伴う安保面の不確実性を解消するための対応策や、今年10月に発表された南北共同宣言を受けて行われている北朝鮮支援策や南北経済協力事業についても、慎重に調整を行う必要がある。11月の南北首相会談で合意した海州経済特区や西海(黄海)共同漁業事業、開城−新義州間の鉄道補修作業といった事業についても、その合理性や費用面での妥当性を検証すべきだ。

 また福祉政策についても、表面的な業績にこだわる従来のやり方を脱し、予算を効率的に使うために実効性・妥当性を検討し、現実に見合った形で再調整しなければならない。最近では非正規職の労働者を保護することを目的に施行された法律によって、かえって企業が非正規職の採用を敬遠し、雇用そのものが縮小するということもあった。こうした副作用は1日も早く取り除くべきだ。

 次期政権は発足から100日以内に現政権の政策を取捨選択し、明確な線引きでもってそれを実践に移さなければならない。それを終えてこそ、新たな時代を切り開くことができるのだ。

http://www.chosunonline.com/article/20071226000046

※コメント:
わかりやすいロジカルな説明だ。
なぜ日本では こーゆー記事がないのだろうか。
あべ政権からふくだ政権になった時とか、やるべきだろう。

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