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(回答先: 【読売、韓国大統領に李明博氏(日本生まれ)が当選確実…地元メディア報道】(日韓中露でアジアを世界の中心にしましょう) 投稿者 小沢内閣待望論 日時 2007 年 12 月 19 日 19:26:37)
韓国新大統領に李氏/日韓関係改善に期待したい
韓国新大統領に李氏/日韓関係改善に期待したい
韓国大統領選の投開票が19日行われ、盧武鉉大統領に代わる新しい大統領に保守系最大野党ハンナラ党の李明博・前ソウル市長が選ばれた。
金大中前大統領、盧大統領と中道・左派寄りの政権が2代続いた韓国に、10年ぶりに保守系政権が誕生する。
新政権には何よりも、日韓関係改善に期待したい。
盧大統領は小泉純一郎元首相時代、靖国神社参拝や日本の歴史教科書問題、竹島(韓国名・独島)問題などで激しい対日批判を展開、日韓は首脳会談も開かれない状況に陥った。
安倍晋三前首相、さらに福田康夫首相の登場によって関係は修復されたが、両国の信頼構築にはまだ遠い。
李氏は共同通信の取材に対し、日韓関係について「隣国関係を民族主義や国内政治と関連づけることは望ましくない」と述べ、盧政権を「ポピュリズム的に対応した側面がある」と批判している。
現実的で冷静な対日外交を目指す姿勢を歓迎したい。
一方、李氏は「日本が歴史清算に真(しん)摯(し)になれば、日韓関係の新たなページを開くことができる」とも指摘する。
関係改善を進めるために、日本側の対応が欠かせないことは言うまでもない。
韓国の国民感情は歴史問題に関して依然厳しい。日韓関係が劇的に改善される状況にはないと見るべきだろう。対立の解消に向けて、両国が粘り強い努力を続けていくことが必要だ。
韓国と北朝鮮との関係では、これまでの「包容政策」が見直されることになりそうだ。
盧政権は対北朝鮮政策で経済協力や支援を積極的に推進した。これに対し李氏は、一方的な融和政策を批判し、核問題解決の進展に合わせて経済協力を進める考えを表明している。
韓国人拉致問題については「日本のような努力が韓国政府にも必要。積極的に努力する」とし、消極的な盧政権とは対照的な姿勢を示す。
北朝鮮の核問題、拉致問題の解決、さらに北東アジアの安定や発展のためには、日韓の連携が強く求められる。日本政府は李政権との連携強化に向けて、早急に対応を図るべきだ。
李氏は、現代建設会長に若くして上り詰めた経営手腕やソウル市長時代の行政手腕が高く評価されている。大統領選の勝利は、国民の期待の強さと、盧政権の経済失政に対する不満を示すものと言えよう。
懸念されるのは政治的混乱が当分続きそうなことだ。
李氏はこれまでも数々の疑惑が取りざたされてきた。大統領選では、投資顧問会社を舞台にした株価操作・横領事件への関与疑惑が噴出、与党系陣営とハンナラ党が激しく応酬した。
検察当局は今月初め、嫌疑なしとする捜査結果を発表したが、韓国国会は「特別捜査官」を任命して捜査する法案を与党系の賛成多数で可決した。疑惑の決着はまだついていない。
李氏が強力な政権運営を行えるかどうか、不透明と言わざるを得ないだろう。
http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2007/12/20071220s01.htm
[国民は経済手腕を選んだ 韓国大統領選] / 社説 / 西日本新聞
国民は経済手腕を選んだ 韓国大統領選
韓国で、10年ぶりに保守政権が誕生することになった。
19日に投開票が行われた大統領選で、保守系野党ハンナラ党の李明博(イミョンバク)前ソウル市長が、与党系の鄭東泳(チョンドンヨン)元統一相らを大差で破って当選した。
国民は、民主化運動を率いた金大中(キムデジュン)前大統領の流れをくむ与党の進歩・改革路線から、経済発展を重視する保守路線への転換を選択した。
韓国は、朝鮮戦争と南北分断、軍事独裁政権を経て民主国家への道を歩んできた。国民にとって、大統領選の最大の関心は常に「政治」だった。
それが今回は、所得格差や物価高の解消、失業対策などを訴える声があふれた。国民は暮らしの安定や、より豊かな社会を求めた。南北統一を目指して与党が進めてきた北朝鮮への融和政策も得票拡大にはつながらなかった。
「政治」から「経済」へと、政権選択の視座が移ったことは、韓国社会の世代交代と価値観の変化をうかがわせる。
李氏は、選挙戦序盤から独走を続けた。投票直前には、株価操作事件に関与した疑惑が再燃し、対立候補陣営は一斉に攻撃したが、勢いを止めることはできなかった。
李氏大勝の最大の要因は、若者層へ支持のすそ野を広げたことだ。就職難に直面している20、30歳代に向かって雇用創出をアピールし、心をつかんだ。
前回、若い世代の熱烈な応援が盧武鉉(ノムヒョン)大統領の逆転勝利をもたらしたことを思い起こせば、劇的な変わりようだ。
有権者は、企業経営に成功し、首都の市長として都市再開発などを手掛けた李氏の実績に期待した。自ら任じる「経済大統領」が、韓国経済の立て直しにどのような手腕を発揮するか、注目したい。
北朝鮮政策でも、李氏は必要な経済援助や人道支援は続けていく考えだ。対北融和政策に批判的な保守派の反発を抑え、現実的な対応を模索する姿勢も、幅広い支持を得た一因であろう。
北朝鮮に核の放棄と拉致問題の解決を迫るには、韓国が果たす役割は極めて重要だ。内政が不評だった盧政権は、対北外交で成果を求めようとして北朝鮮に譲歩を重ねる印象もあった。
新政権には日米や中国など関係国と歩調を合わせ、「太陽」と「北風」を効果的に使い分ける柔軟さを期待したい。
盧政権下では、政府レベルの日韓関係も冷え切った。小泉純一郎元首相の靖国神社参拝や竹島の領有問題などをめぐり、両国は激しく対立した。昨年10月に安倍晋三前首相が訪韓し、ようやく首脳会談再開にこぎつけたものの、「一衣帯水」の間柄には程遠いのが現状だ。
北朝鮮問題はもとより、アジアの政治、経済、安全保障などあらゆる分野で、日韓連携の重要性は増すばかりだ。新大統領就任を機に、日韓関係の再構築にも取り組まなければならない。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/column/syasetu/20071220/20071220_001.shtml
社説 北海道新聞
韓国大統領選 李明博氏に安定求めた(12月20日)
新しい韓国の大統領に野党ハンナラ党の李明博氏が当選した。来年二月から二○一三年までが任期だ。
李氏は出馬表明の段階から優位を保った。投票率は史上最低となったが、与党系候補の鄭東泳氏に倍近い差をつけた。
李会昌氏参入による保守票の分裂や両候補が追及した株価操作事件への関与疑惑もそれほど影響しなかった。
くしくもこの日が六十六歳の誕生日と結婚記念日でもある。三重の喜びだろう。李氏は圧勝におごることなく、公約の「経済の立て直し」を着実に実行するよう努力してもらいたい。
十年ぶりの保革逆転は盧武鉉政権に対する国民の失望の裏返しでもある。
盧大統領の登場は新鮮だった。高卒で司法試験合格という異色の経歴や、政治腐敗の一掃、地域主義の打破といった主張が若者の支持を集めた。
「人間らしく生きる世の中」を掲げた。だが、不動産価格の高騰や若者の就職難などに最後まで有効策を打ち出せなかった。根回しを好まない政治手法や対立的な物言い、行動で経済界やマスコミとの摩擦も絶えなかった。
主要官庁の移転計画や南北首脳会談も手がけたが、政治経験の浅さや政権運営の未熟さを克服できなかった。
「とにかく政権を代えよう」という李陣営の訴えは、盧氏を支持した中間層や若い世代にも浸透していった。
それだけに李氏の責任は重い。
李氏は貧しい家庭に育ち、苦労して高麗大を卒業。若くして社長になった現代建設を大企業に育てあげた。ソウル市長時代には不可能とまで言われた清渓川の復元事業を成し遂げた。
疑惑問題は選挙後も尾を引きそうだが、有権者は李氏の指導力や手腕に韓国の未来を託したといえる。
李氏は庶民の気持ちがわかる経済大統領になると約束してきた。格差是正や世代対立の解消など弱者にも優しい国造りに取り組んでほしい。
対北政策では北朝鮮が核放棄に取り組むことを前提に、十年間で四百億ドル規模の支援を打ち出している。
金大中、盧武鉉政権下の融和政策で経済支援は定着した。規模の見直しはあっても支援の後戻りはできまい。
とはいえ、一筋縄ではいかない相手だ。与える一方にならないよう国際社会との連携を重視してほしい。
その意味でほころびの見える日米韓協調体制の修復が急がれる。日米の心強い同伴者に戻るよう期待したい。
李氏は大阪生まれだ。戦後すぐ韓国に戻ったが、日本の財界にも人脈があると言われる。
日韓関係の重要性については折に触れ語っている。歴史認識問題を重視しつつも、小泉純一郎元首相時代にこじれた関係の改善に前向きと聞く。
幸い、人々の交流はますます活発化している。今度は政治の出番だ。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/66884.html?_nva=2