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(回答先: 【読売、韓国大統領に李明博氏(日本生まれ)が当選確実…地元メディア報道】(日韓中露でアジアを世界の中心にしましょう) 投稿者 小沢内閣待望論 日時 2007 年 12 月 19 日 19:26:37)
韓国の大統領選挙で最大野党ハンナラ党の李明博前ソウル市長が勝利し、十年間続いた革新・進歩政権に終止符が打たれた。
李氏は対北朝鮮政策では、盧政権の「包容(太陽)政策」の見直しを主張し、米韓同盟の立て直しと日韓関係改善に意欲を示している。新大統領の誕生で未来志向の新しい日韓関係構築のまたとない機会が訪れたことを歓迎したい。
希望のメッセージが浸透
盧武鉉政権を出現させたのは、在韓米軍兵士による韓国女子中学生轢死(れきし)事件で燃え上がった反米感情を盧氏が市民運動化することに成功したことと、若い世代の同氏への熱い支援のためだった。長く続いた軍事政権への反感と弱者保護や福祉重視を唱える高卒・弁護士出身の同氏の庶民性に彼らは強い期待を寄せた。
だが、彼らのムードは一変し、理念闘争は後退して、関心は政治から経済へと移った。金大中・盧政権を保守派は「失われた十年」と呼ぶほど経済が失速した。特に、二〇〇三年の盧政権発足後、不動産価格は高騰し、貧富の差は拡大した。左派の影響の下、一般企業社員に比べ給与水準の高い国家公務員は八万人も増えたが、一般の若者は大学卒でも就職難だ。税や医療費の負担も増加する一方である。二十歳代、三十歳代の「二〇三〇世代」に不安定な非正規職が増え、盧政権に幻滅しイデオロギーよりも現実生活の改善を優先させるようになった。
選挙には李明博氏のほか、進歩系旧与党・大統合民主新党の鄭東泳元統一相、無所属の李会昌元ハンナラ党総裁も出馬した。鄭氏は盧政権の閣僚としての負のイメージを払拭(ふっしょく)できず、保守本流を主張する李会昌氏の評判も李明博氏には及ばなかった。
李明博氏が選ばれたのは「私が経済を変える。希望の時代を開き、夢をかなえる」とのメッセージが国民に浸透したためだろう。
同氏は財閥、現代グループ内の現代建設の社長を務め、同社を大手企業に育て上げ、ソウル市長時代には中心部の清渓川を観光名所として復元した実績がある。それに株価操作への関与で不正蓄財をしたとの疑惑を中心とする他候補たちからのネガティブキャンペーンも、検察当局が「容疑なし」の捜査結果を発表したことで失速し、逆に当選への弾みとなった。
韓国民の現実主義への転換は、選挙への北朝鮮の影響が少なかったことでも示された。十月の金正日総書記との南北首脳会談で盧大統領は「太陽政策」の成果を国民に売り込もうとした。しかし、国民は冷ややかだった。成果といえば、南北間の貨物列車定期運行や開城観光ぐらいのものだ。しかも一方的な韓国の経済負担が予想されるとあって、国民やメディアの受け止め方は冷静だった。
李氏は「対北支援はわが国の安全と生存にかかわる北朝鮮の非核化実現が大前提」と現実主義的な立場を主張しており、対北融和政策にのめり込んだ盧政権の政策とは一線を画したことも国民から好感をもって迎えられた。
対米政策については、共通の価値と相互利益、発展のための米韓同盟関係の構築を主張しており、盧政権時代に高まった米韓の相互不信の除去が期待される。日韓関係では、竹島問題や歴史認識問題については李政権になっても譲歩はないだろう。
摩擦顕在化の阻止に努力を
韓国の政治が日本に対する厳しい過去追及の恨(ハン)の政治から一日も早く脱却できるよう、日本側も日韓摩擦の顕在化を阻止するための特別の努力が必要だ。
http://www.worldtimes.co.jp/syasetu/sh071220.htm