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連続テロ死者160人超す
イラク首都に外出禁止令
【カイロ=萩文明】イラクの首都バグダッドにあるイスラム教シーア派地区サドルシティーで、二十三日に起きた連続自動車爆弾テロの死者数は少なくとも百六十一人に増え、負傷者は二百五十七人になった。一度の連続攻撃の死者数としては、イラク戦争以来、最大級となった。AP通信が伝えた。
スンニ派武装勢力の犯行とみられる。連続テロの後、首都のスンニ派地域や、同派の宗教施設などに約二十発の迫撃弾が撃ち込まれ、死傷者が出ている。シーア派の報復とみられ、宗派抗争の激化は必至だ。
一方、クルド人のタラバニ大統領とスンニ派のハシミ副大統領、シーア派有力組織「イラク・イスラム革命最高評議会」のハキム代表らは、治安対策を緊急協議。マリキ首相もテレビ演説で、国民に自制を呼び掛けた。
政府はバグダッド国際空港を閉鎖し、首都に外出禁止令を発令した。
サドルシティーは、シーア派の反米指導者サドル師派の拠点で、同派の強力な民兵組織・マハディ軍はスンニ派への無差別攻撃を続けている。バグダッドは市街戦に陥っており、事実上の内戦状態とも指摘されている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20061124/eve_____kok_____000.shtml
【関連】
『治安無策』政権に打撃
武器高度化、悪化の一途
【カイロ=萩文明】百六十人以上が死亡したバグダッドの連続爆弾テロは、米国がイラク戦略を修正している最中に起きた。「治安無策」を露呈した米軍やマリキ政権にとって、大きな打撃になりそうだ。
現場のサドルシティーは、イスラム教シーア派の反米指導者サドル師派の拠点。スンニ派と米軍への憎悪に満ちた貧困地区だ。現地情報によると、増加する民兵の一部にはサドル師の指揮も及ばず、独自に「スンニ派狩り」を繰り返しているという。
首都の宗派間抗争は、従来の爆弾テロや拉致・殺害に加え、シーア派とスンニ派が白昼、相手の拠点に迫撃弾を撃ち合う危機的状況に陥っている。シーア派はイラン製とみられる迫撃砲を使用。武器は高度化しており、悪化の一途だ。
攻撃は、警備が厳重な施設にも及ぶ。スンニ派が大臣ポストを握る高等教育省を十四日、シーア派民兵とみられる勢力が襲撃し、大勢の職員らを拉致。シーア派支配の保健省が二十三日、スンニ派とみられる勢力に襲われたのは、報復の可能性が高い。
スンニ派は、米軍が駐留する限り攻撃を続ける構えで、シーア派も民兵解体に応じる気配はない。マリキ首相は来週、ブッシュ米大統領と会談する予定だが、治安改善の妙案はなく、内外からの批判が強まりそうだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20061124/eve_____kok_____001.shtml