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一転ヒズボラ苦境に
レバノン産業相暗殺
【カイロ=萩文明】政治危機のレバノンで起きた反シリア派のジュマイエル産業相暗殺事件を受け、与党の反シリア派は二十二日、野党の親シリア派との権力闘争で猛反撃に転じた。親米政権の打倒を目指すイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの前に防戦一方だったが、一瞬にして形勢が逆転した形。窮地に陥ったヒズボラは戦術の見直しを迫られそうだ。
「ジュマイエル氏は国際法廷の殉教者」−。同日付の地元各紙は事件の背景として、ハリリ元首相暗殺事件を裁く国際法廷設置をめぐる国内対立を主張。真相は不明だが、反シリア派は一斉に「設置を阻止するためのシリアの謀略」と唱えた。
シニオラ首相ら反シリア派は法廷設置を支持している。シリアの関与が疑われているだけに、ヒズボラなどの親シリア派は、同法廷を葬り去りたいのが本音。「設置承認の最終手続きを前に親シリア派が暗殺を仕掛けた」との主張だ。
ジュマイエル氏は政治的名家の出身で、国民の人気も高い。同氏のキリスト教マロン派には親・反シリア派が混在し、ヒズボラと共闘する有力勢力は事件後、「裏切り者」と糾弾されている。反シリア派は国民の怒りと同情を受け、二十三日に大規模な追悼デモを開き、一気に親シリア派を追い詰める構えだ。
一方、閣僚辞任で内閣を機能マヒに陥れたヒズボラは、街頭デモなどで倒閣と実質的な権力支配を目指す戦術だった。
だがヒズボラ幹部ラハル氏は本紙に「目標(倒閣)に変わりはない」としたうえで「事件はヒズボラと野党への大打撃。今は行動を起こすのにふさわしい時期ではない」と述べ、戦術変更を示唆した。
ヒズボラは二十三日に街頭デモに転じるとの観測もあったが、ベイルートからの情報では、直接行動への準備をすべて中断した。しばらく冷却期間を置き態勢の立て直しを図るとの見方が強い。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20061123/mng_____kok_____002.shtml
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