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□「イラク撤退は勧められない」 米軍幹部が上院軍事委で証言 [アルジャジーラ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2734274/detail
「イラク撤退は勧められない」 米軍幹部が上院軍事委で証言
【アルジャジーラ特約16日】中間選挙での共和党敗北で、ブッシュ米政権のイラク政策の行方が注目される中、アビザイド米中央軍司令官は15日、上院軍事員会に出席、イラク問題に関し「(米軍部隊の)撤退は勧められない」と証言、現状下での米軍部隊撤退に反対する姿勢を明らかにした。
アビザイド司令官は、「現状下、部隊の撤退は勧められない。米軍部隊を増強し、(武装勢力の反政府)活動を押さえ込む必要がある。米軍はイラクの将来に責任を果たすべきだ」と、撤退ではなく部隊増強の必要性を主張した。
これに対し共和、民主両党の上院議員たちは、米軍当局者がイラク情勢の改善に向けた新味のある、かつ、効果の期待できる対応策を持ち合わせていないとの評価を下した。
ヒラリー・クリントン上院議員=民主党、ニューヨーク州選出=は、「期待表明は戦略ではない。イラク政府はこうすべきだ、あるいは、イラク軍はあれをすべきだと何度も聞かされた。それにはだれも反対はしないが、悲惨なのは何も起きてはいないという事実だ」と述べ、ブッシュ政権にイラク政策の変更により、行き詰った現状の打開を図るよう強く迫った。
上院軍事員会の次期委員長に決まっているレビン議員は、国防総省に対し、イラク駐留米軍の撤退を4、6カ月以内に開始するよう求めている。
今年3月に設置された「イラク研究グループ」は現在、立法府およびブッシュ大統領に提言するイラク問題に対する新戦略を検討している。
特に、10月に入りイラクに派遣された米兵の犠牲者数が2000人に達したのを受けて、ブッシュ大統領に対しイラク政策の変更を求める圧力が強まっている。
その中、今月14日にはイラクの首都バグダッドで、教育省付属研究機関から同機関幹部ら70人が拉致されるなど、同国の治安状態は一段と悪化している。
一方、イラクの旧政権党、バース党のある党員は匿名でアルジャジーラの取材に応じ、「米国のイラク介入でこの国が前に進むことはない」との考えを明らかにした。
同党員はまた、「米国はイラク政治への介入を即時中止すべきだ。米軍は撤退し、イラク人にその将来を任せるべきだ。米軍はこの国では何もできない。米軍兵士が毎日、犠牲になっている。米軍は今こそ撤退すべきだ」と強調した。
イラン、シリア両国が今後のイラク安定化に役割を果たすとしたブレア英首相の発言に対し、同党員は「両国もイラク政治に介入はできない。両国が介入しても、イラクが抱える問題は解決されないだろう」との見方を示した。(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)
2006年11月18日01時11分
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