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□内戦やめて米軍を追い出せ フセイン被告がイラク国民に訴え [アルジャジーラ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2590322/detail
内戦やめて米軍を追い出せ フセイン被告がイラク国民に訴え
【アルジャジーラ特約17日】フセイン元イラク大統領は17日、戦争犯罪特別法廷の公判がある中で、再びイラク国民に対して内戦を避けるよう訴える公開書簡を出した。この日の公判では、フセイン被告らの弁護団が9月中旬以来、行っていた裁判ボイコットを中止し、法廷に戻った。
フセイン政権で国防相を務めたスルタン・ハシム被告はこの日、ウライビ裁判長に対し、「裁判長。われわれは弁護団と話し合い、弁護団は法廷出席を望んでいます」と述べた。
同裁判長はフセイン被告に好意的な発言をしたことでイラク政府に更迭された前裁判長に代わって指名されたが、独裁的に振る舞わず、要望を受け入れた。
フセイン被告はまた、カハリル・アル=ドゥライニ主任弁護人を通じてイラク国民に公開書簡を発表、占領者、米国に対する「勝利」を予言するとともに、米軍をイラクから追い出すために武装勢力に加わるよう促した。
同書簡のコピーがアルジャジーラニ送られたが、それはイラク国民に対し、立場の違いをしばらく置いて、「イラク解放」という一つの目標に向けて団結するように求め、「われわれはイラク人として一体の国民であり、この点を疑える者は一人としていない。アラブ人とクルド人が分裂することに利益を持つ者はシオニストだ」と述べた。
17日の公判では、年をとったクルド人農民が証言し、1980年代にあったフセイン政権の「アンファル」作戦では、イラクの航空機が自分たちの山村を爆撃したと陳述した。
検察側は1988年のイラク北部クルディスタン地域での「アンファル(戦利品)」で、クルド人18万人が殺され、数千の村落が破壊されたと述べた。
クルドの民族衣装をまとい、ターバンを巻いたムタイブ・モハンメド・サルマン証人は、自分の村が破壊され、イラク軍部隊が自分ら村民を6カ月間にわたって、収容所に送り込んだとし、そこでは電柱につるされたり、殴打されるなどの拷問を受けたと語った。
同証人はまた、自分の妻、息子2人、兄弟3人が殺されたと述べた。
この日の法廷で、ムンクト・アル=ファルーン主任検事が、サダム政権下のイラクを、自国民すら殺害した「警察・情報国家」として非難すると、追放された独裁的権力者は怒りの反応を示し、「わが国とわが政権は真の国家だった。真の国家でないのは、人民の首が切り落とされ、毎日、通りに捨てられている国のことである」と被告席から反撃した。
イラクと国連の当局者は、宗派間の抗争が続発する中で、毎日100人前後のイラク人が殺されていると推計している。国際法曹グループの中には、フセイン元大統領が属する少数派のスンニ派と多数派のシーア派の間の暴力ざた、そしてがむしゃらなスンニ派の蜂起が公正な裁判を不可能にしていると言うグループもある。
こうした中で、16日、アンファル作戦裁判の主任検事の兄弟が一人の銃を持った男に殺害された。フセイン裁判当事者にかかわる最も新しい殺害事件である。
特別法廷は米中間選挙がある11月7日の2日前に当たる5日、別件訴訟でフセイン被告に判決を下す可能性があるが、その最高刑は絞首刑である。(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)
2006年10月18日03時13分