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ポリトコフスカヤ最後の告発’プーチンはチャウシェスクと同じ最期?の声’(コリエレ紙)
06年10月10日付 コリエレ紙電子版記事
http://www.corriere.it/Primo_Piano/Esteri/2006/10_Ottobre/09/anna.shtml
モスクワ発 −これが本日付のノバヤ・ガゼータ紙に掲載される
アンナ・ポリトコフスカヤ記者、土曜日にモスクワの自宅アパートで
殺害された、によるプーチン、ロシア、チェチェンの現状の最期の考察。
記者はとりわけ、”本を書き、記事を書いた。それがどのような流れに
なったか、そしてシステムが誰かを排除しようと感じたならこの誰かは
躊躇いも無く排除されるだろうということを説明する必要がある”と
告発する。
”ロシアはにっちもさっちもいかなくなっている。 私が何を書こうが
何ら変化はみられない。 プーチンの仕事は、物事はすべて上手くいって
おり、ロシアは国をあげてテロとの戦いを遂行中であり、我々の情報局は
成功を収めているとの情報を世界市場に提供すること。 ロシア人の
一部は、我々がモラルとエリツィン時代に幕を開けた民主主義の崩壊の
危機に面していることを知っている。 いろいろあってもあの時代には、
表現と議論の自由があった。 その後に起きた事は、おそらく政府の
主要ポストが元KGBに占められた所以であろう。 我々の遺伝子にある
記憶は、だからこれに抗えない。 プーチンの背後には、雪辱を
果たさんとする古いシステムが控えているのだろうかと自問自答する。
最初はボリス・ベレゾフスキー(英国在住、エリツィン時代の銀行家)、
独裁者になることを欲した。みなそのような教育を受けたため、他を
知らないのだ。 国民の多数が賛同するだろう。 しかし少数派はどう
すればいい? 私は本を書いた。記事を書いた。それがどのような流れに
なったか、そしてシステムが誰かを排除しようと感じたならこの誰かは
躊躇いも無く排除されるだろうということを説明する必要がある”。
寡頭政治支配者一派の長(オリガルキ)
権力をこのように使う者に終わりはない。 権力の座に留まること、
その間に手当たり次第収奪するというイデアがあるのみだ。 これを
オリガルキという。 しかしオリガルキの長は大統領を動かす者たちで、
彼らはビジネスを管理下に置く。 誰もが同じ目的、そのポジションを
維持し、長きにわたり彼らの子孫の生活をまで保障することだ。
権力交代が余波を伴うか否かを私に尋ねる人々には、システムは
チャウシェスクのそれのように終結するだろうとの囁き声を最近耳に
すると答える”。
(編集注 ルーマニアのリーダー。クーデター後、略式裁判を経て
89年のクリスマスに妻と共に処刑された)
私は何者か
”私を対プーチン闘士の急先鋒とみる西側諸国の人々へ。私は闘士に
非ず、いちジャーナリストにすぎない。それだけだ。 そして
ジャーナリストの使命は情報を伝えること。 ありとあらゆる悪行を
しでかしたプーチンについて、私には書く義務がある”。
チェチェンのスターリン
”今わたしの机の上には2枚の写真がある。 幾つかの調査を同時
進行中であるが、カディロフ(編集注:親露派チェチェン大統領)の
監獄で拷問を受けた人々にとみている。彼らは訳のわからぬ理由で
カディロフの特殊部隊に拉致され、見せしめのために排除された。
TVでカディロフは説明する。彼らは殺害されたゲリラであり拉致
されたのではないと。ひとりはロシア人、もうひとりはチェチェン人。
カディロフが現代のスターリンであることに疑いの余地はない。
チェチェン人にとってはまさにそうなのだ。 公の場では賞賛を、
内輪では声を潜めてはらわたの煮えくり返るような憎悪を打ち明ける
心の2面性。 これは非常に危険なことだ。 頭の先からつま先まで
武装して護衛に囲まれたカディロフは卑怯者。 チェチェンの
大統領になることはないだろう。 カディロフの誕生日にあわせた
私の大真面目な夢はたったひとつ。 彼がやった犯罪行為と殺人の
長いリストとともに、被告席に座る姿がみたい。 我々が紙上で
告発してきたことの結果として。 彼の男たちと彼自身に対する
訴状の蓄えはまだまだある。 そのうちひとつは私自身が証言台に
立つ”。