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□共和党が猥褻メール知りながらフォーリー氏を公認した理由
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2553180/detail
米国発ブログ:共和党が猥褻メール知りながらフォーリー氏を公認した理由
なぜ、共和党幹部はマーク・フォーリー前下院議員(共和党)の猥褻(わいせつ)メール問題について、事前に知っていながら見て見ぬふりをしたのか? その答えを探っていくと、共和党がすでに倫理的に崩壊しているのかが明確に分かる。
フォーリー氏の選挙区はフロリダ州16区だ。この選挙区は穏健保守層の地盤で、フォーリー氏は1994年に下院議員に初当選した。初回の得票率は58%と過去6回の当選の中で、最低水準だったが、その後はめきめきと力をつけ、2002年には79%、2004年は68%と楽勝するようになっている。つまり、フロリダ州16区を共和党の安定地盤に育てたわけだ。フォーリー氏は資金集めの能力に長け、最近も10万ドル(約1180万円)をNRCC(共和党下院委員会)に納めている。共和党はフォーリー氏の資金調達の高い手腕を必要としていたのだ。
間もなく2006年の中間選挙が実施されるが、共和党は、自ら政党としての機能不全という重荷を背負って、共和党の選挙戦は厳しい。対照的にNCCC(民主党下院選挙委員会)は過去1年間、政治資金パーティーと候補者募集を大々的に進めてきた。フォーリー氏の対抗馬として、突然、名乗りをあげてきたのが民主党候補ティム・マホニー氏だ。マホニー氏は元共和党員で資産家、しかも、政治資金の基盤も強い。同氏が出馬表明したのは2005年10月12日だが、そのころ、まさに共和党の一部幹部がわいせつメールというフォーリー氏の所業をどう取り扱うか思案していた時期だった。それでも共和党幹部はフォーリー氏の出馬を決断したいきさつがあったのだ。
その決断の背景には、フォーリー氏が出馬しなければ、共和党にとって無風だったはずの選挙区で一層激しい戦いを余儀なくされ、200万-300万ドル(約2億3800万-3億5800万円)に上る選挙費用を投入しなければならない事態に直面するという事情があった。とりわけ資金は頭の痛い問題で共和党にとってフォーリー氏の力を借りなければ難しい金額。決断を迫られた共和党下院指導部は結局、フォーリー前議員のわいせつメールの問題を知りながら、選ぶべきではない正反対の道を選んだのだ。それと引き換えに、フォーリー氏は、多数派維持に貢献する1議席を守り、多額な選挙資金を節約してくれるはずだった。
しかし、この際、フォーリー氏のことは忘れよう。同氏の政治的生命はもはや絶望的になっている。共和党は議会での支配力を切り札としてきたが、単にいくばくかのカネと下院の1議席を維持するためだけに未成年者を食い物にする人物を野放しにしてしまった。共和党幹部が目を向け、守るべきだったのは下院に奉仕する学生スタッフの方だ。(2006年10月2日)【了】
■ブロガー:コス氏の略歴
本名は、マーコス・ムーリツァス・ズニガ。1971年、シカゴ生まれ。リベラル派ブログとして人気の「デイリー・コス」( http://www.dailykos.com/ )を主宰。生後間もなく、一家はエルサルバドルに移住するが、同国の内戦激化を受けて1980年に米国に帰国。高校卒業後、米陸軍に入隊し、1992年に除隊。その後、北イリノイ大学で哲学、政治学、ジャーナリズムを学び、ボストン大学法律大学院で法学博士号を取得。現在、サンフランシスコに在住。ブログ「デイリー・コス」の立ち上げは2002年5月。「コス」は陸軍時代のニックネーム。
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【注】この記事は著者から翻訳・転載の許可を得ているものです(This Japanese-language story is posted under the permission of the author.)。
オリジナル記事は、http://www.dailykos.com/main/17。
ライブドア・ニュース 戸塚雅美記者/em
(参照:http://blog.livedoor.jp/emasutani/)
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2006年10月10日17時32分