★阿修羅♪ > 戦争85 > 473.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
北朝鮮との二国間協議を拒否し、終始一貫して六カ国協議でしか北朝鮮との交渉には応じないとブッシュ政権がフォームを貫いてきたのは、まさに北朝鮮に核実験を踏み切らせるためであったのではないか。
六カ国協議でしか北朝鮮との交渉には応じないという、北朝鮮にとっては絶対的な無理難題をわざと外交政策で通すことが、最終的にアメリカの北朝鮮攻撃を可能にするという見通しを、落合信彦氏が『SAPIO』誌上で確か1年以上も前から述べていたが、今回の北朝鮮の核実験はそれを具現化しつつある形で行われた。
北朝鮮を核実験に踏み切らせ、今後も連続核実験を行わせれば、北朝鮮への全面爆撃に必要な、ワシントンの上院議会の同意とアメリカ世論の支持という政治工作が可能になってくる。ブッシュ政権は5年をかけて仕掛けたと見る事ができる。
日本人ではブッシュ政権内の事情に詳しい、ワシントン在住の日高義樹氏の『日米は中国の覇権主義とどう戦うのか』(2005年7月刊)というレポートから、北朝鮮へのアメリカ空海軍による全面爆撃作戦についての情報を要約的に述べてみたい。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198620342/ref=pd_bxgy_text_2/
ブッシュ大統領の戦略機関である国防政策会議の関係者は全員、北朝鮮攻撃で多く兵士の死者の出る地上戦などは考えておらず、空海軍による全面爆撃しか考えていない。その理由は北朝鮮の核施設だけの拠点攻撃だけでは、金正日が報復として38度線地下に隠し持つ大砲・ミサイルにより、一千万人以上の住む首都ソウルに総攻撃をかける可能性が高いからだ。
このアメリカ政府部内で用意されている全面爆撃作戦は、「アメリカ軍が持つすべての航空機部隊、戦略空軍や機動艦隊、さらには潜水艦隊が総出動して、30分以内に、北朝鮮のあらゆる軍事施設と指揮命令系統を破壊するという作戦である。」
多くの人々が、現在の中東情勢を考慮に入れ、アメリカによる北朝鮮攻撃の可能性は低いと見ていたと思うが、2005年4月頃、中国が北朝鮮の核兵器問題について交渉の仲介役から一切手を引くという情報がワシントンで流れていた翌5月に、ブッシュ大統領はアメリカ戦略空軍に対してグアム島アンダーソン基地に主力部隊を進出させ、北朝鮮への爆撃体制を秘密裡に整える事を命じていた。
北朝鮮はこの事を全く知らず、中国の偵察衛星もステルス性(見えない)の高いアメリカ軍の攻撃準備を、その時点では探知できなかったようだ。
DOMOTO
http://www.d5.dion.ne.jp/~y9260/hunsou.index.html