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□キルクークで「武器狩り作戦」 外出禁止令下で徹底捜索 [アルジャジーラ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2545129/detail
イラク・キルクークで「武器狩り作戦」 外出禁止令下で徹底捜索
【アルジャジーラ特約7日】イラク治安当局は6日夜から7日にかけて、油田地帯として知られる北部の都市、キルクークに外出禁止令を敷き、銃器などの押収に向けた「武器狩り作戦」を実施した。
6日夜に発令された外出禁止は36時間に及び、警察・国軍部隊から数千人が出動、キルクーク市内の民家を徹底的に捜索した。その間、キルクークの通りからは人影、車の流れが完全に消えた。
首都バグダッドの北方約250キロに位置するキルクークは、アラブ人、クルド人、それにトルクメン人をはじめ、多様な民族が暮らす地域だが、ここ最近、反政府活動が活発化してきている。
今回の「武器狩り作戦」はこうした住民たちが隠し持っている銃器など武器を徹底的に捜索、押収し反政府活動を撲滅させるのが狙いとされる。
キルクーク警察のトゥルハン・アブドル・ラフマン・ユシフ副署長は、アルジャジーラの取材に対し、「これまでの報告によると、作戦は順調に運んでいる。作戦中に妨害行為などはなく、治安が保たれている」と言明した。
さらに、同副署長は「不法所持の銃器などを押収した。容疑者たちも拘束し、現在取り調べを進めているところだ」と述べた。
イラク国軍のジャマル・タヘル少将によると、治安当局は先週、反政府武装勢力の侵入と自動車を使ったテロ攻撃とを防ぐため、キルクーク南部に15キロに及ぶ塹壕を掘り、警戒を強化したという。
これに対し、イスラム教の聖なる月「ラマダン(断食月)」を過ごしているキルクークの市民たちは、その日の断食明けの準備などに忙しいだけに、この外出禁止令に驚きを隠さない。
その1人、露天商のアザド・マフムド・タキさんは「外出禁止令を事前に知らされていなかった。このためキルクークやカンアルタミル両市場の店ではイランやトルコから野菜を買い付けてしまった。外出禁止が長引けば、影響は大きい」と困惑気味で話していた。
一方、目撃証言によると、キルクーク市内では捜索部隊が民家の戸をけり破って踏み込んできたり、逆に、家宅捜索許可を丁寧な口調で求めるなど、その対応ぶりに大きな違いがみられたという。家宅捜索が終わると、住民たちには「捜索済み」を示す証明書が渡された。
キルクークは現在、市内に向かう道路は通行が制限され、場所によっては完全に閉鎖され、反政府武装勢力が侵入できないよう厳重警戒下に置かれている。
軍当局者の1人は「キルクーク入りを厳重に取り締まり、市内に向かう車両を徹底的に調べている」と話している。
一方、今回の作戦に対し、イラク駐留米軍は上空からの警戒および助言を与えるだけで、直接関与を制限している。
米軍の報道官、バリー・ジョンソン中佐は「今回の作戦はイラク政府が計画、実施している。米軍はこれを支援しているだけだ」と指摘している。
キルクークでは最近、イスラム勢力とクルド人勢力とが、石油資源に恵まれた同市の支配をめぐって抗争を繰り返している。
キルクークでの車を使った爆弾テロ事件は、アルカイダとつながりを持つイスラム教スンニ派の武装民兵組織、アンサール・スンナ軍による犯行とされる。
イラク治安当局による今回の外出禁止・治安回復作戦はキルクークだけでなく、バグダッド、バクバ、西部のアンバル州などでも実施された。(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)
2006年10月08日15時14分