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イラク香田さん事件、消えた被告 初公判開けず
2006年10月07日06時17分
イラクで04年10月に起きた香田証生さん殺害事件で、犯行を自供したフセイン・ファハミ・ハドル被告の裁判が迷走している。本人が法廷に姿を現さず、初公判は6度も延期された。いったん収容された拘置所から姿を消しており、「すでに逃走したのでは」との証言も飛び出している。
初公判は、7月末の予定だった。しかし、検察側が出頭を要請しても、内務省が被告を法廷に連れてこないため、公判開始は延期され続け、現在は11月5日の予定となっている。
裁判は、イラク中央刑事裁判所(ICCC)が担当している。8月初旬、ICCC事務局長は朝日新聞の取材に「(未決囚が収監される)リスファ拘置所にいる」と説明。ところが同拘置所当局者は「(警備の最も厳重な)特別警備拘置所だろう」。そこに当たると、責任者は「すでにどこかへ移されたようだ」と回答した。
9月末になって、ICCC当局者は「内務省部隊が持つ施設に(ハドル被告は)いるらしい」と述べた。内務省はICCCに「武装勢力が裁判所への移送途中に奪還する危険性があり、通常の警備態勢では移送できない」と説明したという。
一方、4月に引退した元内務省高官は「初公判がこれだけ延びるのは異常。内務省には武装勢力の内通者がおり、未決囚をこっそり逃がす事件が何度か起きている。ハドル被告は武装勢力にとっても重要人物で、すでに逃がされた可能性も否定できない」と指摘する。
イラクでは、内戦状態の混乱が深刻化する一方で、政府の腐敗や縁故主義も横行。内務省内にある暗殺実行部隊の暗躍が問題化しているほか、行政機構のマヒが進行している。
http://www.asahi.com/international/update/1007/002.html