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米中間選挙 〜民主躍進の原動力は母親 共和「腐敗体質」に反発〜 [メディア・レボリューション]
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投稿者 white 日時 2006 年 11 月 13 日 10:07:41: QYBiAyr6jr5Ac
 

□米中間選挙 〜民主躍進の原動力は母親 共和「腐敗体質」に反発〜  [メディア・レボリューション]

 http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20061113-01-0801.html

2006年11月13日
米中間選挙 〜民主躍進の原動力は母親 共和「腐敗体質」に反発〜
 今月7日投票の米中間選挙は、民主党が上下両院で過半数を獲得し、1994年以来12年ぶりに議会の主導権を奪還したが、下院ではまだ10議席の帰趨が確定していない。このうちフロリダとテキサスの2選挙区は、上位2人による12月の決選投票に持ち込まれた他、(当ブログ10月1日記事「米中間選挙運動本格化〜下院の与野党逆転が焦点〜」 参照)マイクロソフトの元女性役員が共和党現職に挑んだワシントン州8区など8つの選挙区で最終盤の集計や再集計が進められている。民主党がリードしているのは2選挙区だけなので、決選投票を含めて最終議席は民主232議席、共和203議席に落ち着く見通しである。上院は非改選を含めて、民主党49+(民主系無所属2)・共和党49。知事選も非改選を加えて、民主党28・共和党22となり、民主圧勝の選挙であった。

有権者の最重要課題は腐敗・倫理
 今回の中間選挙は、ブッシュ大統領のイラク政策に対する信任投票と言われているが、有権者の判断基準では、「イラク問題」だけでなく「経済」や「腐敗・倫理」の問題が重要な位置を占めていた。CNNなどが報じた出口調査によると、「イラク戦争」反対は全米で56%に達し、ほぼ同数が「米軍撤退」を要求している。しかし、個々の課題の重要度では、「イラク問題」が最重要という回答は36%にとどまったのに対して、「経済」と「テロ対策」が最重要という答えが39%、最も高かったのは「腐敗・倫理」の41%で、このうちの6割が民主党に投票したとしている。「腐敗・倫理」問題が、与野党逆転の焦点となったモンタナ州とバージニア州の上院選挙を初め両院の接戦区の勝敗を左右した。

黒いカネや差別発言が共和現職を直撃
 モンタナ州では、下院(全州1区)は共和党の現職が圧勝したが、上院のバーンズ議員は汚職事件で逮捕された大物ロビイストとの関係が取り沙汰されていただけに、投票者の3分の1以上から「高い倫理観があるとは思えない」と判定され、下院議員の8割の得票しか獲得できず落選した。またバージニア州のアレン上院議員は次期大統領選の有力候補として注目されていたが、選挙運動中のインド系青年への差別発言が尾を引き、40%近くから「マイノリティーを尊重しない」と見なされ、6割近くから「良い大統領にはなれない」と烙印を押されてしまったのである。一方、下院でも、共和党は議会練習生の少年にわいせつ電子メールを送り辞任に追い込まれたフロリダのフォーリー議員や政治資金不正流用で引責辞任したテキサスのディレイ元院内総務の議席は守れなかったのをはじめ、「黒いカネ」や「スキャンダル」が話題にのぼった現職や引退した議員の後継者も次々と落選し、28議席(最終的には29議席の見込み)を民主党に奪われてしまったのである。

母親たちの支持が大きく逆転
 「腐敗」や「倫理」の問題に鋭く反応したのが女性とりわけ母親たちである。女性の投票行動は独身女性が1984年以降一貫して民主党支持だったのに対して、既婚女性や子供を持つ母親たちは、2000年以降共和党を支持してきた。かつて「サッカー・マム」と呼ばれ子供の教育やスポーツに熱心だった母親たちは、9.11事件のあと家族の安心を第一に考える「セキュリティー・マム」となり、テロと戦うブッシュ大統領の再選を支持した。しかし、イラク戦争の泥沼化に加えて、相次ぐ汚職・スキャンダルや議員の無能ぶり(議会の不支持率は61%とブッシュ大統領の不支持率57%より高い)にすっかり“嫌気”がさして「ディスガステッド・マム」になっている。選挙権のない18歳以下の子供を持つ女性は投票者全体の5分の1弱で、今回は54%が民主党・45%が共和党に投票している。2年前に比べれば共和党から民主党へおよそ10ポイントのスイングがあったことになり、民主党躍進の原動力となった。変化を求めた母親たちには、5児の母親で初の女性下院議長となるペロシ議員への期待も大きい。

民主の優勢はまだ限定的
 しかし、民主党優勢の流れが2年後の大統領選挙まで継続するかどうかは疑問である。というのも、今回、民主が下院で獲得する232議席のうち、47議席は無投票もしくは共和党の候補がいない無風区であった。共和党の無投票・無風区の当選は10議席にすぎない。両党が直接対決した378選挙区の勝敗は、共和党194・民主党184で共和党に軍配があがっている。全米の選挙地図をみても、青(民主党)が赤(共和党)を塗り替えたのは北東部と中西部に偏っており、西部は5選挙区、南部は3選挙区にとどまっている。民主党の基盤であったサザン・デモクラト(南部民主)はまだ復活していない。

早くもポスト・ブッシュの戦い
 中間選挙を終えて、民主党ではアイオワ州のビルサック知事が大統領選への出馬を事実上「宣言」したほか、共和党のマケイン上院議員も近く立候補を視野にした検討委員会を発足させるということで、ポスト・ブッシュの戦いは早くも始まった。2年後の大統領選には、民主党では中間選挙で圧勝したヒラリー・クリントン上院議員が強い意欲を示しているほか、若手黒人政治家のオバマ上院議員やゴア前副大統領の人気が高い。最終的に誰が候補者に選ばれるにせよ、民主党にとっては、「イラク問題」に限らず「経済」・「腐敗・倫理」などの国内問題で有効な政策を打ち出し、母親や無党派層の支持をつなぎ止めることができるか、オハイオ州などのスイング・ステート(両党支持の優劣が揺れ動く激戦州)での支持を拡大できるかが、政権奪回の鍵となっている。(仁平 俊夫)

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