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□インターネットがイスラム過激派の教育宣伝機関 西側情報機関は「洗脳」に無力 [アルジャジーラ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2663384/detail
インターネットがイスラム過激派の教育宣伝機関 西側情報機関は「洗脳」に無力
【アルジャジーラ特約10月28日】西側の情報当局者や専門家が28日の研究会合で、口々に語ったところによると、イスラム過激派は中東からアジア、欧州に到るまで、広範なインターネット・ネットワークを構築し、西側世界など敵とする勢力に対する暴力行動に正当性を与えるようなイデオロギーに関する高度な文書を読む機会を与えている。米国政府は、こうした戦士を次の世代に育てるようなイスラム主義者のオンライン教宣活動に対抗できないでいるというのだ。
米シンクタンク、「ジェームズタウン・ファウンデーション」(本部・ワシントン)のスティーヴン・ウルプ氏はイスラム主義者のインターネット利用について研究しているが、「それはジハド(イスラム聖戦)を奉じる人たちの新しい世代を全面的に生み出すことを目的とする、着実で、しかも隠れた教化なのです。しかも恥ずかしいことに、何の反対にも出会っていないのです」と語った。
専門家たちは、「ジハドに奉仕し、参加するための39の方法」というような題名の電子ブックやオンライン・パンフレットが世界中で自国育ちの戦闘的な小グループの成長を促しており、その地域にはカナダや英国のような西側諸国も含まれているという。
こうした専門家ばかりではなく、米国の情報当局者も。米国情報機関が海外のイスラムの専門家たちを募って、こうしたイスラム主義者の書き手に反駁したり、愚弄するような効果的な反撃を加えることに乗り気ではないと指摘する。
ある諜報担当者は匿名を条件にして、「西側に支持者として自らをさらけ出すようなことは、ジハドに反対するイスラム内勢力を破滅させてしまうからでしょう。イスラム教徒に関しては、われわれはどの機関も全く、ツイテいないということです」と話した。
米中央情報局(CIA)や米連邦捜査局(FBI)、米国家情報局を含むいくつかの情報機関が現在、イスラム主義者のウェブサイトのコンテンツを監視している。しかし、そうした事業は、情報機関がアラブ世界から必要な専門要員を雇うことを難しくしている厳格な保全基準によって妨げられている。
先の情報当局者は「たとえわれわれがその宗教の諸要素を理解していると考えたとしても、その文化的なコミュニケーションの諸要素について理解できていないのは確かです」と話した。
米国の政策立案者たちは、暴力的なイスラム主義者の心性の実体をむき出しにしている教条的なオンライン文書を無視することで、決定的な過ちを犯しているとする人もいる。
国際テロリズムを追及し、分析しているサイト研究所のリタ・カッツ部長は「何かと戦うためには、まず最初に何が進行しているかを知らねばなりません。今の段階で、情報機関が十分に戦えるほどの知識を持っているとは思いません」と語った。
今週、行われた報告の中で、ウルプ氏は、イスラム主義者の教条的素材であるインターネット・コンテンツの60%と多くの文書はアラビア語で書かれているとしている。しかし、同氏は、明らかに西側諸国に住むイスラム教徒に呼び掛けるため、最近、英語その他の欧州語系言語を使うサイトも増えているとも述べた。
その中で最も人気があるのは1600ページにも上る論文「汎地球的なイスラムの抵抗運動への呼び掛け」だが、昨年、パキスタンで拘束されたムスタファ・セトマリアム・ナサールによる、戦士としての生活に関する総合的な手引きである。ナサールはアルカイダの理論的指導者(イデオローグ)として知られるアブ・ムサ・アル=スーリのこと。
アフガニスタンにおけるタリバン政権の崩壊はイスラム主義者にその主張を伝える新しい手段を求めさせることになり、そこで初めてインターネットはアルカイダの作戦計画や訓練、資金徴募の中核となった。
しかし、ウルプ氏らは、元情報機関幹部ヲ含めて、イスラム主義の軍事闘争の将来は、闘争参加を誓った戦闘要員の生活を子供の時から殉教するまで教導することができる、より高度な教化文書にかかっていると言っている。
コンバティング・テロリズム・センターのジャレット・ブラックマン氏は「これらの男たち(イスラム主義者)がどのようにしてインターネットを資金集めや作戦に使うかが焦点です。私たちがそこに戦略的意味合いがあることに気付いたのはごく最近のことです」と述べた。(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)
2006年11月02日13時38分