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ラムズフェルドは本当に脅かされているのか
(少々古い記事なので、ヒラリー・クリントンのラムズフェルド辞任要求には触れていない)
4月初め以来、米国の元将軍たちが国防長官の辞任を求めている。Anthony Zinni,Greg Newbold,John Riggs,John Batiste,Paul Eaton, Charles Swannack,Paul K.Van Riper,Wesley Clarkらがドナルド・ラムズフェルドの能力を問題にし、彼の権威に批判を浴びせている。この抗議の叫びは、ラムズフェルド氏の弱体化の徴候として、さらにはブッシュ政権の行動に関する世界的問題として、一部の国際的、とりわけヨーロッパのジャーナリストを喜ばせた。
だがこの見方は楽観的に過ぎると思われる。それは、ジョージ・ブッシュによって誇大化された米帝国主義のすべての悪が解消すると期待してジョン・ケリーを推したヨーロッパの人々に、再び同じタイプの幻想をもたらしている。
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ごく少数の将軍のみが世界的規模でブッシュ政権の行動、またはネオコンの外交政策を問題にしている。だが大部分は厳密に軍事的観点に留まっており、ラムズフェルドはイラク戦争を引っ張って行くには相応しい人物ではない、あるいは彼は誤りを犯したから辞任すべきだと主張しているのである。戦争の正当性については事のついでに討議されるに過ぎない。そこから結論できることは、現在起こっている反抗は、新たな戦争を(イランで、シリアで)するべきか否かを決める議論が目的ではなく、ペンタゴンで誰がそれを指揮するのかということなのである。
Anthony Zinniはすでにネオコンの政策を非難していて、ネオコンのジャーナリストから反ユダヤ主義者と決めつけられている。Wesley Clarkは2004年の大統領選のかつての候補者で、過去数年間ブッシュ政権の政策を非難し続けている。
国防長官辞任の要求はかつてなかったほど高まっているように見える。しかしながらそれはマスメディアによって歪められた効果である。現在、軍隊内部の反体制派は昔ほどはいない。新しい点、それは彼らがメディアを通して表明していることである。そして反ラムズフェルド派とメディアの共闘は、アブグレイブ収容所における拷問の暴露以来の結び付きである。
ラムズフェルドは、政治家と軍人の支持によって、5年間かかってもできなかった国防総省の改革を、この危機を利用して推進しようと図っている。