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http://www.asahi.com/national/update/1207/TKY200612060371.html
松岡利勝農林水産相=衆院熊本3区=の政治団体が昨年、茨城県などで鳥インフルエンザが発生した直後の約3カ月間に、養鶏業者十数社とその関係者から総額約1100万円の政治献金を受けていたことが分かった。松岡氏は当時、自民党鳥インフルエンザ対策本部の事務局長を務めていた。献金は養鶏業者が農水省に業界保護のための陳情攻勢をしていた時期で、献金先は松岡氏に集中しており、献金業者は朝日新聞の取材に対し「業界の保護に理解のある松岡さんを応援したかった」と話している。
松岡氏が代表を務める二つの政治団体の05年分の政治資金収支報告書について、二つの業界団体の約40人の役員と、関連業者からの献金について調べた。
松岡氏の政治資金を管理する資金管理団体には、7業者の役員やその親族ら11人から総額約430万円の献金があった。松岡氏が支部長を務める「自民党熊本県第三選挙区支部」には、大手のグループ企業6社と、ほかの6業者から総額約700万円を献金していた。
献金は、昨年6月末に茨城県で鳥インフルエンザ発生後の翌7月下旬から10月下旬に集中。業界団体はこの間、鳥インフルエンザ対策で国の補償が得られる鶏の殺処分や、感染していない鶏へのワクチンの予防的使用の承認などを強く求める要望書を数回にわたって農水省に出していた。
二つの業界団体の役員らから自民党鳥インフルエンザ対策本部の松岡氏以外の議員への寄付は、一部の役員が以前から地元選出の議員に年数十万円の献金を続けてきた程度で、そのほかは目立ったものはなかった。
パーティー券については、業界団体でつくる「日本養鶏政治連盟」が、ほかの農水族の自民党議員などのパーティー券とともに松岡氏から昨年末に150万円分を購入していたほか、業界団体の役員が経営する2社が計140万円分を購入していた。
業界団体の役員で自らも松岡氏に寄付した業者は一連の献金について、「個々の業者の判断で、組織的にしたわけではない」としている。
松岡氏は「(対策本部事務局長と政治献金について)それとこれとは関係ない。直接、自分から(献金を)頼んだこともない。(業界団体の意向を)尊重すべきだと言ったこともない」などと話している。松岡氏は林野庁OBの農水族で、農水省の政務次官、副大臣を歴任し、安倍内閣で初入閣した。
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