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2006.12.4
森田実の言わねばならぬ[522]
安倍内閣徹底批判【33】
米国政府がイラク政策の転換を検討し始めたのに、今なおイラク戦争を全面的に正当化しつづけ、イラク政策転換の検討もしようとしない石頭・安倍政権のお粗末――ジェラルド・カーティス教授の忠告を謙虚に聞くべし
「真理を知らない者は単なる愚か者にすぎないが、真理を知りながらそれを嘘という者は犯罪者である」(ブレヒト、ドイツの劇作家、1998〜1956)
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ブッシュ政権はイラク政策の見直しを始めているのに、安倍政権は鈍感そのものである。安倍政権はイラク政策について反省もせず、見直しもせず、頑迷であ。石頭である。安倍政権はどうしようもないほど世界の動きから取り残されてしまっている。救いがない。
このことを、ジェラルド・カーティス米コロンビア大学教授が、12月3日付東京新聞3面のコラム[時代を読む]の「米中間選挙と日本外交」でやんわりと指摘している。長い引用になるがお許しいただきたい。
《イラク戦争は大間違いで、早く米軍を撤退させるべきだというのは、多くの国民の意見だ。
この事実を安倍政権はどれほど分かっているのだろうか。日本政府は、ブッシュ大統領のイラク政策をほぼ無条件に支持しているが、それは今や米国の共和党にさえ奇異に映る。日本はもっと積極的にイラク、あるいはもっと広い意味での中東和平のために建設的な提案はできないだろうか。
この選挙結果は、ネオコン(新保守主義)の影響力の急速な低下を意味している。ネオコンの影響があって、ブッシュ大統領は「悪の枢軸」との表現を使い、場合によっては軍事力で体制転換させると警告した。チェイニー副大統領は「米国は敵とは交渉しない。打ち負かすだけだ」と言った。
その結果、イラクが大混乱に陥って、北朝鮮は核実験を行い、イランで核開発が進んだ。もともとネオコンとして知られる人たちも失敗を認め、ブッシュ政権の外交政策の批判に回っている。ベーカー元国務長官は「敵と交渉するのが外交だ」とブッシュ政権を批判した。
北朝鮮問題は選挙の争点にはならなかったが、ブッシュ政権の外交政策が変われば、北朝鮮への態度も変わる。米国が北朝鮮との交渉に力を入れるようになれば、拉致問題を最重要視して、独自の政策を含めて北朝鮮に強硬な姿勢を示す安倍政権は苦しい立場に置かれかねない。
日本は米国での民主党の勝利によって、保護主義が強くなるのではないかと警戒しているようだが、それよりも日本が懸念すべきは、国際社会が揺らぎ、同盟国の米国が外交戦略を再考する中、日本外交が国益を守るために十分な巧みさと柔軟性を持てるかどうかである。》
安倍政権下の日本は国際的に孤立しているだけでなく、国際情勢の変化を理解もしていない。アメリカの変化から取り残されている。それなのに、日本の政界全体が思考停止に陥っている。
マスコミはこの鈍感政権を熱烈に支持している。マスコミ自身が思考停止状態にある。マスコミは日本国民に大切な世界の情報を提供する能力を失ってしまっている。日本のマスコミは愚か者か犯罪者である。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C03073.HTML
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