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全面返還 3基地止まり/SACO最終報告 合意から10年
米軍再編で道筋に変化
【東京】在沖米軍基地の整理・縮小を目的とした日米特別行動委員会(SACO)最終報告の合意から二日で十年を迎えた。基地返還の十一事案は、大半が県内移設が条件とされたことなどから進展が遅れていたが、二〇〇六年は三基地(三百五ヘクタール)の全面返還が初めて実現。五月には在日米軍再編の最終報告で嘉手納以南の基地返還が決まり、沖縄の負担軽減の道筋は大きく変容した。その半面、SACOで「五―七年以内に返還」とされた米軍普天間飛行場は動かず、名護市キャンプ・シュワブ沿岸部への移設が決まった。十年間の推移を検証する。(吉田央)
SACOと米軍再編がすべて実現すれば、返還規模は最低でも五千二百五十ヘクタール以上、在日米軍専用基地に占める在沖米軍基地の割合は約70%になる。
一方、米軍再編で決まった嘉手納以南の基地返還は、那覇港湾施設(軍港、約五十五ヘクタール)を除いて普天間移設の実現が条件の「パッケージ」とされ、不透明感もある。
〇六年は瀬名波通信施設(約六十一ヘクタール)の全面返還が九月に実現。今月三十一日には、楚辺通信所(約五十三ヘクタール)と読谷補助飛行場(約百九十一ヘクタール)が全面返還される。〇三年三月に返還されたキャンプ桑江北側部分を含めた、これまでの返還面積の合計は三百四十三ヘクタールになる。
瀬名波通信施設はトリイ通信施設に、楚辺通信所はキャンプ・ハンセンに移設され、どちらも県内の既存米軍基地内に収容された。読谷補助飛行場のパラシュート降下訓練は、伊江島補助飛行場に移転した。
規模が最も大きい北部訓練場(約三千九百八十七ヘクタール)は〇二年度末までの返還予定だったが、返還条件のヘリパッド移設作業が遅れている。
日米は今年二月にヘリパッドの移設数を七カ所から六カ所に減らし、周辺の造成規模を七十五メートルから四十五メートルに縮小することで合意した。
那覇防衛施設局は同月、移設予定地の生態系への影響を予測・評価した「環境影響評価図書案」を公表。八月には県知事意見が出されている。
ギンバル訓練場(約六十ヘクタール)はヘリパッドをブルービーチに移設する条件で一九九七年度末までの返還予定だったが、地元・金武町は無条件返還を主張し、協議が難航した。
久間章生防衛庁長官は今年十月、儀武剛町長に「新たにブルービーチにヘリパッドを造ることはない」と伝えた。しかし、米軍は同ビーチへの訓練機能の移転を主張しており、地元との調整が続いている。
SACOでは九八年に、安波訓練場(約四百八十ヘクタール)の共同訓練解除も実現している。
米軍再編で全面返還が決まったのは、普天間飛行場(約四百八十ヘクタール)、牧港補給地区(キャンプ・キンザー、約二百七十ヘクタール)、キャンプ桑江(約六十八ヘクタール)、那覇軍港、第一桑江タンクファーム(約十六ヘクタール)の五基地。部分返還はキャンプ瑞慶覧(約六百四十ヘクタール)だが面積は決まっていない。
日米は普天間飛行場を二〇一四年までにシュワブに移設した後に返還する方針。ほかの五基地の返還時期は、早ければ同年までに完了する、在沖米海兵隊八千人のグアムへの移転後になる見通しだ。
返還に伴い、第一桑江タンクファームの機能は普天間代替施設に併設される。那覇軍港はキンザー沖の浦添埠頭地区沖に移設。キンザーの倉庫機能は、嘉手納弾薬庫地区などに移設する方向で調整が進んでいる。
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200612021300_02.html
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