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(回答先: 『造反組』復党 一体だれが納得するか―「東京新聞」社説 投稿者 天木ファン 日時 2006 年 11 月 28 日 11:44:46)
◇あの騒動は何だったのか
郵政民営化法案に造反した無所属議員11人の復党容認は、平沼氏を除外したとはいえ、小泉政権を貫いた世論・無党派重視の路線を安倍政権が旧来の組織重視に大きく修正したことを意味する。昨年、刺客騒動まで演じて世論の共感を呼び、衆院選で圧勝した事実と照らせば、有権者への背信行為だ。「小泉流」の劇場型政治のはらむ危うさと、政党の無節操さの双方を示した点で、政治の汚点との指摘は免れない。
自民党内にはもともと、小選挙区下でどう党勢を確保するかについて、路線対立がある。ひとつは森喜朗元首相や青木幹雄参院議員会長が主導する、従来の自民党政治に沿った職域団体や地方議員を重視したオーソドックスな組織重視志向。もうひとつは小泉前首相が追い求め、武部勤前幹事長や若手議員らが共感する世論や無党派層を強く意識した路線だ。今回、来夏の参院選をにらみ、復党をめぐる確執が際立った根はそこにある。
結局、郵政民営化賛成の誓約書を出す条件を中川秀直幹事長が譲らず、転向を一人拒んだ平沼氏の復党は見送られた。中川氏主導の形で一括復党派の森氏や青木氏が政治的には押し切られたわけだが、12人のうち11人の復党が容認された意味は重い。昨年の衆院選はまさに「民営化是非」こそが争点であり、有権者の多くはその選択に沿い投票した。その点、これまでの離合集散劇とは質的に異なっている。
「平沼氏抜き」の実態は、小泉路線の踏襲と、復党への党内圧力の両立を迫られての妥協の産物だ。安倍晋三首相は小泉路線派の中川氏に調整を委ねる一方で、その路線に反し「先祖返り」しかねないちぐはぐな結論を出した。参院選戦略をめぐる首相の「迷い」が党内の亀裂を広げた後遺症は、予想以上に重たかろう。
はなやかだった小泉劇場だが、世論形成にあずかったタウンミーティングは過剰な演出が判明。そして、1年余での造反議員の復党劇では、郵政解散すら有権者向けに演出した芝居だったと言われかねない。政権交代から間を置かず、ほころびが次々と表面化することは異常だ。
一方で、野党・民主党も自民党同様、小沢一郎代表が組織重視の戦略に傾斜しつつある。自民、民主両党の内向きさは、政治的無関心を急拡大しかねない。【人羅格】
毎日新聞 2006年11月28日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/seitou/news/20061128ddm003010091000c.html
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