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共謀罪、平岡秀夫議員の質問主意書に注目せよ(保坂展人のどこどこ日記)
http://www.asyura2.com/0610/senkyo28/msg/541.html
投稿者 片瀬テルミドール夏希 日時 2006 年 11 月 26 日 17:57:44: x0P0raHFBfKZU
 

http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/432813bd0bfc05f0bf3dc310358d3171

明日の3時半から、共謀罪ゴーストが本物になるのか、撃退できるのか、臨時国会最大の闘いが始まる。私たちは、そもそも政府提案の共謀罪を、安倍内閣がまったく修正せずに提出していることで提案者失格だと思っている。アメリカ政府が共謀罪などを求めている国際組織犯罪防止条約の批准(05年11月)に、条約に留保をつけていることを政府が知りながら、その事実を明らかにしないで隠蔽し、現在に至るまで「虚偽答弁」を繰り返していることは重大で、許しがたいと考えている。これらの問題を放置しておいて、「審議をしながら考えましょう」とは片腹痛い。5年前の衆議院法務委員会であれば、与党から政府を叱責する声が飛んだ。立法府に嘘をついたり、資料を提供しないという態度は、決して許されるものではないからである。先週、22日に民主党の平岡秀夫衆議院議員・野党筆頭理事が注目の質問主意書を提出した。まさに、平岡質問主意書の答弁への対応に、法務省・外務省の誠意か尽くされるのか、また時間稼ぎのおざなり答弁で逃げるのかが注目されるところである。答弁書に大いに注目しよう。

犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案に関する質問主意書

近年における犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化の状況にかんがみ、国際的な組織犯罪の防止対策は緊急を要するものとなっている。しかしながら、第百六十三回国会に政府から提出された、犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案は、提案理由となっている国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約(TOC条約)及びサイバー犯罪に関する条約の国内法制化の為のものであると説明されているが、我が国の国内法の基本原則を逸脱し、国民の自由、権利を著しく狭め、侵害する懸念があるものである。よって当該条約の締結を名目とした国内立法化については慎重を期する必要があるものと考えられる。

従って、次の事項について質問する。


1.アメリカの留保について

 アメリカ合衆国は,州法では極めて限定された共謀罪しか定めていない場合があることを国務省の大統領宛批准提案書の中で指摘し、国連越境組織犯罪防止条約によって州レベルでの立法の必要がないようにするため,留保を行った上で条約を批准している。また、アラスカ、オハイオ、バーモントなどの州レベルでは広範な共謀罪処罰は実現していないと承知している。

(1)共謀罪について、例えば、小職の質問主意書(平成十七年十月三十一日提出及び平成十八年六月二日提出)の政府答弁書(平成十七年十一月十一日付及び平成十八年六月十三日付)では、「共謀罪の対象犯罪について更に限定することは、条約上できない」と答弁しているが、米国の例をみると、その答弁は虚偽ではないか。

(2)アメリカが上記の留保を行っていることに対し、我が国は異議申し立てをしているか。また、

@申し立てているとすれば、いつ、どのような異議を申し立て、その異議について国連(多国間)との関係及びアメリカ(二国間)との関係でどう決着が図られたのか。

A申し立てていないとすると、なぜ申し立てていないのか。

(3)アメリカ合衆国50州のそれぞれについて、どのような共謀罪があるのか。

2・その他の共謀罪制定国について

日本弁護士連合会の調査によれば、「組織犯罪の関与する重大犯罪の全てについて共謀罪の対象としていないことを認め、国連事務総長に通知している国」が5ヶ国(ブラジル,モロッコ,エルサルバドル,アンゴラ,メキシコ)存在する。これらの国々について、共謀罪の制定状況はどのようになっているのか。

3・国連における条約審議の経緯等について

国連における条約審議の際、日本政府の見解として「行為参加罪の第3オプション」を提案していたにもかかわらず、その後「共謀罪オプション」に転換された経緯を明らかにするための記録(公電等)を示すことを政府は拒否し続けている。

(1)第2回アドホック委員会で日本政府の提案していた「参加して行為するオプション」では、どのような内容の国内法が必要となると考えていたのか、日本政府内で検討されていたはずである。この提案当時に検討された「参加罪の規定」を示されたい。
 
(2)国連越境組織犯罪防止条約第34条第1項に規定する「自国の国内法の基本原則」に関し、政府が第2回アドホック委員会に提出した提案では「日本の国内法の原則では、犯罪は既遂か未遂段階に至って初めて処罰されるのであり、共謀や参加については、特に重大な犯罪に限定して処罰される。」と説明しているのに、政府の国会答弁(平成17年10月21日南野法務大臣)では「『自国の国内法の基本原則』とは、各国の憲法上の原則など国内法制において容易に変更できない根本的な法的原則を指す」としている。この政府答弁が政府提案時と変わってきた理由及び経緯を示されたい。

右質問する。

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