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タウンミーティング、注目の論点は何か
タウンミィーティング研究 / 2006年11月22日
野党4党のタウンミーティング調査チームが発足し、社民党も党内で「タウンミーティング問題調査委員会」(福島みずほ委員長・保坂展人事務局長)を設置した。再会された参議院の審議では、どんぶり勘定の経費明細について早速質疑が行われている。昨日から今日にかけて、社民党調査委員会で整理した「論点メモ」を公表し、議論を深化させていきたい。
なお共謀罪についても、本日の法務委員会理事会で、変則的な与党からの「審議要望」の声が出された。与党として方針化された共謀罪質疑入りの提案ではないが、「このままだと埋もれてしまう」という与党理事の危機感と審議入りへ、かなり強い要望であったが、野党側はこれを拒否。24日に1時間だけ野党の一般質疑を行うことにして、金曜日に持ち越した。警戒感をゆるめずに対応していきたい。
それでは、「タウンミーティング論点メモ」を紹介したい。
(本文)
小泉内閣が2001年(平成13年度)から始めたタウンミーティングは、総計174回に及んだ。「国民との対話」を演出して、閣僚と国民が対等な目線で対話を重ねることで政策形成に参加する機運をもりたてる」とした企画意図だったというが、総額20億円の潤沢な予算に支えられて、「小泉内閣の高支持率」に貢献していたことは間違いない。
社民党では昨日、「タウンミーティング問題調査委員会」を設置、鋭意調査作業を開始した。また、本日は4野党議員有志が発起人となって「野党タウンミーティング調査チーム」が発足して『やらせ110番』を開設して、メール・FAXで情報提供を呼びかけ始めた。まさに臨時国会の後半戦にあたって、党としても真相解明の先頭に立って調査・分析を進めて、前小泉政権直系の安倍政権の責任を追及していきたい。
1、官邸に設置された調査委員会の目的は、真相解明なのか、事態の政治的乗り切りなのか、そろそろはっきりしてもらいたい。教育基本法の衆議院段階での審議の際には、わが党議員や他の野党の要求に対しても、内閣府からの資料提供は、比較的迅速に行われてきた。ところが、保坂が「5000円謝礼問題」を追及した11月14日以降、資料提供は極端に遅くなり、「官邸の調査委員会で調査中」を理由に資料が提出されていない。
一方で、官邸の調査委員会が24日の「中間報告」を公表しないという報道もあり、塩崎官房長官が当初勢いよく「膿を出し切る」と言った姿勢とは、正反対の事態乗り切りのアリバイ委員会に転じているのではないかと疑う。国会に対して、内閣は調査委員会に提供したあらゆる資料を同時に私たち野党にも提出すべきである。
2、「教育改革タウンミーティング」と各県教育委員会の関与
大分県教育委員会は内閣府からの依頼に対して、いったんは民間人に依頼しての「やらせ」を検討したが、「ゆきすぎ」であるとして内閣府から提示された4つの文案を「公務員です」と冒頭に述べた上で、大分県教育委員会義務教育課の職員4人が文案通りに発言をしている。
八戸のタウンミーティングでは、一般参加予定者が186人なのに対して、関係者の数が279人と多い。関係者を官製動員してかき集めながら、参加希望者を排除していく(内閣府は今のところ否認)ということであれば、「官製サクラ」で座席を限定したことにならないか。
また「教育改革」に限って提出された資料を検討すると、関係者が8人(大分県別府市)と極端に少ないところもある。ここに、前出の4人の県教育委員会職員も含まれているのか。一般参加者の中に「関係者」も混ざってはいないか。
八戸の応募要領の中には、「参加票を事業所一括送付」という記載がある。「会社ぐるみ」の動員が行われたのではないか。
報道によると、青森県で開催された04年6月の地域再生タウンミーティングで「出席者が少ないので県でとりまとめるように」と内閣府の要請を受けて、県政策調整課がとりまとめ70人を動員し、206人の3分の1が県職員だったことが判明。八戸では、県教育委員会が4000円程度の出張費を出していたという。
「国民との対話」と称して、教育委員会・学校関係者を職務命令で大量動員して座席に座らせ、「教育基本法改正」を望むやらせの発言に拍手していたとしたら由々しき事態である。これこそ、現行教育基本法10条が禁止している「不当な支配」そのものの姿ではないか。
3、加えて、受注業者が百人を超える当日スタッフを集めたと会計書類にあることは無視できない。
04年11月27日に開かれた「教育改革タウンミーティング イン 大分」を点検してみよう。朝日広告社から内閣府大臣官房会計課長に届けられたのは10,669,761円の請求書だった。さっそく明細を見てみた。驚くのは、動員されたスタッフの数とその金額である。
[開催当日の動員関係]
1、空港(又は駅)での閣僚送迎など (単価12,000円)×6人 72,000円
2、会場における送迎など (単価120,00円)×14人 168,000円
3、各出席閣僚の個別担当 (単価12,000円)×3人 36,000円
4、閣僚控室の連絡要員 (単価12,000円)×3人 36,000円
5、出席閣僚・随行者ケータリング (単価12,000円)×4人 48,000円
6、一般参加者・マスコミ・関係者
受付・配布資料封入 (単価20,000円)×12人 240,000円
7、クローク (単価12,000円)× 5人 60,000円
8、場内整理事務補助 (単価20,000円)×27人 540,000円
9、会場発言マイク係 (単価12,000円)×12人 144,000円
10 警備員 (単価20,000円)×17人 340,000円
11、コーディネーター (単価50,000円)× 1人 50,000円
12、手話通訳者 (単価20,000円)× 3人 60,000円
な、なんと計算してみて驚きだが、総計107人で総額1,722,000となった。これが、募集人員300人のイベントに釣り合う人数だろうか。
C事前の申込みの際、応募者の意見を書かせて行政側が評価し、参加票送付の際の判断材料にしていた疑いがあること。
タウンミーティングの参加申込み書には3行だけの書き込み欄がある。「タウンミーティングは当日の時間の関係上発言いただける方の人数に限りがございます。現段階で登壇者に伝えたい御意見・御提案がございましたら簡潔に記述してください。会場において、紹介させていただく場合もあります」という注意書きにつられて書き込んだ意見は「事前意見集約」にまわされ、内閣府・関係省庁に報告されている。
この事前意見集約が行政や国に都合のいい意見の持ち主がいるかどうかの事前確認、さらには「やらせ」の必要性を判断する事前資料になった可能性が強い。
以上の点に注目して、社民党としても真相解明のための調査分析を進めて、全国の党員・支持者に対しても情報提供を呼びかけると共に、野党合同チームの活動とも連携して安倍内閣の責任追及を強めていく。
(社民党タウンミーティング問題調査委員会 06年11月22日午後2時発表)
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/c22f7d50b138d4aaa14b99a67666c259
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