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http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/42427495.html
沖縄県知事選は、保守系の仲井真候補が接戦の末、当選しました。
オール野党共闘で臨んだ糸数さんですがわずかに及びませんでした。
開票率99%
仲井真弘多 無 新 当 343,457 52.3 67
糸数 慶子 無 新 307,095 46.8 59
屋良 朝助 諸派 新 6,052 0.9 54
過去の選挙データは以下です。
2005年比例区
自民218283・35%
公明54592・9%、
民主163085・26%
社民96975・16%
共産53752・9%、
国民30605・5%。
与党計 野党計
272875 344417
2004年参院選
沖縄選挙区
糸数慶子 野党 316148
翁永政俊 自公 220803
比例区
自由民主党 146,450.710
公明党 79,574.604
民主党 175,476.564
社会民主党 53,666.992
日本共産党 41,141.532
女性党 9,431.984
みどりの会議7,092.440
維新政党・新風 853
2003年衆院選
自民200,198 35.74%
公明 66,333 11.84%
民主 161,872 28.90%
社民 79,898 14.26%
共産 51,855 9.26
2002年知事選挙
稲嶺恵一 359,604
吉元まさのり 148,401
あらかき繁信 46,230
有権者をセグメントすると
1、固い自民=14・6万(2004年参院選)
2、公明=5・5万から8万(ちょっと変動が大きいが、選挙協力によるのだろう)。
∴固い自公=22万余り
3、マスコミに影響されやすい無党派=5万程度(2004年から2005年への自公の増分)。
4、保守系無党派=14万程度(国政では構造改革に嫌気。棄権したり一部は3万程度は民・国にいれたりする場合が多い。しかし、知事選では自民で固まる。彼ら・彼女らはケインジアンなので自民党が予算を投入する知事選ではそちらにいく。)
5、リベラル無党派(民主ときに社民の間を行き来する)17万ー20万。
6、社民6万(組合が主か)
7、共産5万
仲井真さんは、2004年のような大逆風にも動じない自公の固い組織票22万票(1+2)を固めきった上で、(国政選挙における)野党に入れたような無党派層(4)にもそれなりに浸透しました。
参院選から12万票、衆院選から比べても7万上積みした。2002年の稲嶺さんの票にはそれでも及ばなかった。
5万は、参院選から衆院選にかけて増えた票は、小泉劇場やマスコミに影響されやすいような無党派層である3.彼ら、彼女らは東京に多いが、沖縄でもそれなりには多い。若者や高齢者、インテリの一部などからなります。高齢者が自民党の古臭い部分、インテリや女性は構造改革をいかにも旧来自民否定のリベラルなように捉えて自民党に流れているものと思われます。ただ、彼ら、彼女らは安倍さんの人気がないことからほとんど投票に行っていないのではないか?もし、安倍さんに人気があるのだったら、仲井真さんは40万票に迫っていたでしょう。
むしろ、2003年総選挙で入れた27万弱から2004年参院選での22万を引いた票。すなわち、この5万が構造改革不満票で、今回しかし仲井真さんに入れたと思います。
また、2005年段階でも、7万程度が、保守のうち、自民党への不満から、棄権していたかでは野党に入れていたような層です。これも4に属する。
7万のうち、3万程度を2005年の民主、国民新党から奪い返し、4万程度を棄権していたような保守層から得たと見られます。要は、中央の自民党の構造改革に不満で国政で民国両党に寝返ったり棄権していた保守層を固めたということです。
糸数さんは社共の支持層は固め、無党派層(民主党に入れる人が総選挙では多いだろう)ではリードした。2003年総選挙での野党票(30万)、2004年参院選のご本人の票は良く固めた。しかし、2005年比でおそらく、3万程度を民主や国民新党を支持していた元保守層の4から奪われた。
国政選挙と、知事選挙は違います。知事選挙のほうがより、予算などでの利益誘導は、密接になってきますから、国政では「無党派」でいられても、知事選挙ではそうも行かない人も出てくる。今回は、沖縄だけですから、とくに自民党としても露骨な利益誘導をしやすい。
これが国政だと全国ですから、全国にばら撒きますとは言えず、逆に「構造改革」を叫んで、公共投資カットなどで都市部の溜飲を下げてもらおうとしますから、意外と大都市以外では票が伸びないのでしょう。まさに、伝統自民(社民主義+穏健な平和主義)の手法で勝ったのである。(なお、筆者は積極財政こそが日本を救うと考えており、アプリオリに沖縄の保守側の政策そのものを悪と決め付けるつもりはないが、安倍政権・ブッシュ政権にはやはり、この選挙に負けたほうが痛手だったとはいえる。)
構造改革宣伝的小泉手法ではないことに注意されたい。しかし、今回の沖縄式は国政選挙では全国では、無理である。なんとなれば、先ほども述べたように、都市部の支持をつなぎとめるためには地方を叩かないといけないからです。
ともかく、今回は民主や国民新党に入れるような保守系無党派も、今回は、保守系候補に入れた。おそらくこれが国政であれば、小沢さんの民主党、亀井さんの国民新党に間違いなく回るであろう。
むろん、では、候補者が一時名前があがり、本人もやる気満々だった保守系ローカルパーティー「そうぞう」党首の代議士・下地幹郎さんだったらよかったかといえばそれはありえません。その場合は、社共支持層から棄権が出るでしょうし、分裂していたでしょう。
また、これを教育基本法改悪OKと思ったら大間違いである。
「でも、教育基本法が通過したなんてびっくりですね。素晴らしい教養ある先輩方が英知を駆使して作り上げたものを、軽薄なブームで弄り回すなんて冗談じゃないです。
専門家の仕事に素人の政治家が口を出すというのは、戦前の軍国政権の状況と同じです。
専門家の知識と経験を軽んじるのは素人の浅はかさ、そんな文章が漢文のテキストの中に載ってました。 」
これは、沖縄県知事選挙では、仲井真さんを公然と、ご自分のSNSサイトのページで応援していた私の女性の友人の言葉です。(転載許可を得ています)。経済政策で言えば私と似た感じの方です。
ある意味での「バランス感覚」から、仲井真支持、しかし現政権の軽挙妄動にも怒っている、と言う人が結構おられることを、はっきり申し上げておきたいと思います。
奢るなかれ、安倍政権。決して信任ではありません。
むしろ、旧来自民的選挙手法(土建ケインズ主義)で固めたといえる。(その意味では安倍・小泉とは逆の昔の田中派的な経済政策が支持されたといえる。)。皮肉にも、沖縄では、保守の集票マシーンが県知事選挙に限っては有効なのです。(なお、私は、ケインズ主義者ですので、旧来自民のほうが、安倍・小泉的ネオコンよりはマシだと思っています。)
なお、V字型基地案には、仲井真さんも反対している。県内移設も場合によっては仕方がないが、すくなくとも、政府案には反対である。そういう意味からすると、実は基地そのものはあまり、関係ないのかもしれない。
そもそも、公明が大田知事末期に自民に寝返り、保守の集票マシーンが、この国で唯一と言っても良いほど健在であれば、革新の組織力も強いとは言え、実は、勝ち目は薄かった。選挙前は冷や水を浴びせてはいけないと思い、いわないでいましたが、よく頑張られたと思います。善戦でしたが、相手のほうが自力がありすぎたのです。
そういう利益誘導とは関係のない福岡市長選挙はどうだったか?
福岡市長選は民主推薦の吉田宏氏が自民・公明推薦の現職を破り当選しました。
当 177,400 吉田 宏 無所属 新
157,868 山崎広太郎 無所属 現
55,603 高山 博光 無所属 新
42,296 清水とし子 無所属 新
13,436 山口 敬之 無所属 新
10,759 上田 光彦 無所属 新
衆院比例(2005)
自民党 247194
公明党 116660
民主党 206442
社民党 39739
国民新党 23085
共産党 43386
参院比例(2004)
自民党 147146
公明党 111866
民主党 197633
社民党 32544
共産党 36214
みどり 12502
女性党 10905
こちらのほうが、実は、人口が沖縄県より多い自治体です。投票率は低かったが、それはそれだけ、保守の集票マシーンがきいていないからです。
自公は36万から15.7万に激減しました。43%程度です。民・社連合は24・5万から17.7万で、それでも7割強を確保しています。
ほぼ、公明党vsリベラル無党派+保守無党派の闘いとなった。そして無党派が勝ったのです。
構造改革で相当、中小零細企業などの保守層が痛んでいるのです。低投票率は、保守層が投票に足を運ばなかったからです。(ただ、じゃあ、民主やあるいは共産となると抵抗があるので結局棄権になった。)
一方で、2005年総選挙で山崎元幹事長を復活させたような、「マスコミに影響されやすい無党派」=10万程度(2005−2004)は雲散霧消した。それどころか、固い自民支持層でも14.7万中4割くらいしか山崎さんにいれていないのではないでしょうか?
全国的傾向を見るならこちらを見るべきでしょう。自民党にとって事態は深刻です。
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