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2003年2月5日(水) 【東奥新聞】
参考人招致で「疑惑」を晴らせ
第百五十六通常国会が一月二十日に召集されてから二週間余りたった。
国民の厳しい視線が注がれている「政治とカネ」について、今国会での論議は、迫力に欠けているといわざるを得ない。
小泉純一郎首相の施政方針演説など政府四演説を受けて三、四日に衆参両院で行われた代表質問を聞いただけでも、その低調ぶりは明白だ。
金融、税制、歳出、規制などの構造改革や、中小企業対策、とりわけ深刻なデフレ不況をどう克服するかに論議が集中していた。
「政治とカネ」については、わずかに「政官業」癒着を断ち切るための再発防止策などがただされたぐらいにとどまっている。
政治倫理確立の掛け声が、消え入りそうに弱々しく感じられるのはなぜだろう。
「政治とカネ」では、昨年十月に浮上した大島理森農水相の前秘書官・宮内寛氏による公共事業に絡んだ口利き疑惑の真相解明が、今国会に持ち越された。
国会召集直後、大島農水相には、国の補助金を受けて五戸町に整備が進む医療関係の専修学校(四月開校予定)建設をめぐり「口利き疑惑がある」とした新たな週刊誌報道もあった。大島農水相はこの疑惑を全面否定している。
政治倫理が問われるといえば、長崎知事選をめぐる違法献金事件で、自民党長崎県連前幹事長が逮捕された。さらにゼネコン汚職事件であっせん収賄に問われた中村喜四郎元建設相の上告棄却と続いた。
鈴木宗男衆院議員、加藤紘一元幹事長、井上裕前参院議長、田中真紀子前外相と大物議員が「政治とカネ」の問題でつまずき、次々と党を離れたり、バッチを外したりした「スキャンダル国会」から、まだ一年も経過していない。
大島農水相は「(宮内氏から)報告させ、資料を出させた」内容を説明することで、「なし得る説明をしている」としている。
その「口利き疑惑」で野党は、宮内氏と、業者との仲介役とされるコンサルタント会社社長A氏の参考人招致を再び要求した。
野党からはさらに大島農水相の地元秘書が、かつて設立した八戸市の商事会社について、「ペーパーカンパニーではないかという指摘もある」と、地元秘書の参考人招致の要求も出た。
長崎県知事選をめぐる違法献金事件などに絡んでは、野党は虎島和夫、久間章生両衆院議員らの参考人招致の要求も出している。
疑惑の真相を解明するためには関係者の参考人招致も必要ではないか。
参考人招致がなかなか実現しない理由の一つは「参考人招致は慣例から全会一致が原則」になっているからだという。しかし「口利き疑惑」でのA氏は、宮内氏に「自分が金を渡した」と証言している。参考人招致で事実を明らかにすべきではないか。
自民党は、先月の党大会で「政治とカネ」の問題を、置き去りにしたまま。長崎県連前幹事長の逮捕問題では、あらためて同党の政治姿勢が問われているのに、ほとんど触れずじまいだった。
カネの出入りや管理をめぐるスキャンダルが次々と明るみに出たのは、これまでの対症療法がいかにその場しのぎであったかを物語っている。
代表質問での小泉首相は、官僚が用意したメモをほとんど棒読みするだけ。精彩をを欠いていた。
六日からの衆院予算委員会では、与野党はデフレ対策と同様、一連の「政治とカネ」について突っ込んだ論議をしてほしい。
年内にも国民から信を問われる時期がくるという解散、総選挙の風が永田町に吹いている。野党の力量と真価が問われている。
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