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改憲阻止のための方策(「九条の会」メルマガ)
http://www.asyura2.com/0610/senkyo28/msg/1091.html
投稿者 heart 日時 2006 年 12 月 10 日 07:22:54: QS3iy8SiOaheU
 

http://www.9-jo.jp/news/MagShousai/MMS061210.htm#061210eより転載。

<投稿> 改憲?なぜ今なのか? どうして阻止できるだろうか

 いろいろな問題が錯綜しているが、そのいくつかを抽出してみたい。そして改憲を阻止する有効な対策を皆さんと考えようではありませんか。というのは、残念ながら、護憲派はまだ十分に有効な対抗策を作ってはいないのではないかと思われるからです。ただし、小生は、国外に住むもので、日本国内の実情を十分に把握しているとは言えないので、誤解があれば指摘して下さい。これをたたき台にして(或は無視して)、対抗策を考えましょう。これは急を要することです。

改憲を今なぜ急ごうとしているのか---その理由

 (1)戦争経験者が少なくなり,戦争の悲惨さ(軍人も市民も)の記憶が薄れ、平和状態が長く続いて、それが当たり前、平和状態がいかに貴重なものであり、それを獲得維持するのがいかに難しいかを理解できる人が少なくなっている。その反面、戦争なるものを「かっこいい」などと考える世代の人々が増えてきていること−現総理がその代表例。

 (2)戦争とその準備のための軍備を提供することによって利益を得ようとする人々/企業が着々とその機会を狙っている−現政権を後押し。それを日本の国益と勘違いして、促進しようとする人達(「日本会議」なる団体その他の右翼と総称される人々)が増えている。政府与党もそういう人士も、大多数国民の安全その他については留意せず。

  (3)北朝鮮その他周辺国の軍備拡張−(2)の良い口実。

  (4)総理個人の心情(単なる憶測):日米安保を強行採決した祖父へのこだわりと反発、すなわち米軍事力依存へのこだわりと反発。米国追従が日本にとって最上の方策であるが、単に依存するばかりでなく、軍事力をもって貢献出来るべきとの考え。これを日本の誇りと勘違い。

政府による国民の誘導/揺動

 (5)日本の過去の過ちーアジア侵略?を正当づける努力、歴史の改竄、すなわち過去の戦争が、米西欧の植民政策からのアジア人民の解放が主目的であったとする。(結果として米西欧の植民政策は、ほとんど崩壊したが、日本の侵略がそれを促したわけではない。)

  (6)靖国神社参拝、自衛隊のイラク派遣などの強行?既成事実の積み上げ

  (7)国際情勢を政府に都合よく解釈し、日本再軍備化の必要性を浸透させようとの努力。

  (8)憲法、教育基本法が、占領軍により日本に押し付けられたというデマを宣伝することにより、だから改訂し、日本独自のものとして誇れるものを作るのだという幻想を振りまく。

  (9)「美しい日本」への愛の美名のもとに、誤った祖国愛(愛国心)を押し付ける。それは、祖国/国民多数ではなく、少数者の利益のために多数者を犠牲にすることになるのだが、多数はそれを悟らない。

  (10)国民の保守化とその結果としての政権与党の立法府における絶対多数を、政府与党の政策の信任と等価視する。


対抗策---さしあたり、上記10点に対する対抗策を考えてみよう。

  (a=1)戦争の悲惨さを、今あらゆる手段を使って宣伝する。日本の過去の経験を経験者が進んで周囲に語りかけるばかりでなく、マスメデイアに取り上げさせる。現在の戦争の悲惨さ−イラク、スーダンその他。イラク市民の被害の惨さ、困窮,アメリカ兵士の命の安さ、人間喪失(退役後の生活の困難さも)などを、飾りなく真実を大々的に報道。この戦争では、経済的にめぐまれない階層の兵士が、民主主義をもたらすという美名のもとに犠牲を強いられている。この戦争で利益を得ている人間達は、その犠牲の上にのうのうと暮らしている。いつでも損害を被るのは一般市民(兵士にかり出されるものも含めて)なのである。これが戦争というものの実態である。

  (b=2)現在の市場経済が、人命よりも企業利益を上位に置いていることをいろいろの場所で市民に知らせる。そのための例を十分に収集する−そうした組織(NGO)を設立する。

  (c=3)北朝鮮の核兵器開発などー話し合いで、核兵器開発の不毛さを納得してもらうなどの外交努力。これは、さらに、「軍事力拡大が決して自国の安全を保証しないという事実」を、世界的に確認する方向へ持って行く。

  (d=4)総理に、なぜ今憲法を変えなければならないと考えるか等について、多くの国民が手紙を書くなりして、国民との対話に引き出す。

  (e=5)日本の歴史の真実を正確に伝える努力を継続する。

  (f=6)靖国神社を公的人間が参拝することの意義?特にA級戦犯の顕彰が持つ意味を十分に議論する。他国からの非難は、内政干渉などと一蹴するのではなく、過去の反省の良い機会とする。自衛隊イラク派遣などの違憲性を十分に検証する。あれは、絶対に自衛行為ではない。

  (g=7)アメリカの戦争政策の検討?アフガニスタンの侵攻は、9/11事件以前から計画されていた節がある。9/11事件そのものの信憑性?アルカイダなるテロ組織によるものかどうか、アメリカの中枢が関わっていた可能性その他。アメリカの中東戦略の是非の検討。その上で、日本がアメリカに追従することの是非の検討 。

  (h=8)この宣伝が国民に最も説得力があるようだ。憲法の成立過程の真実?アメリカ占領軍の寄与もあるが、基本的なものの考え方には、日本人の寄与が大きかったこと。教育基本法は、アメリカ占領軍の指示なしーといった事実をもっと広く国民に知らせる。どのような成立過程であれ、国民/世界のためによい現憲法、現教育基本法は改訂する必要がないことも、国民に納得させる必要がある。

  (i=9)総理の外側の柔和な対応などに幻惑される危険性?以上の種々な問題の検討と、総理の隠された顔を暴く必要性。

  (j=10) 現政権が、郵政民政化に関しての国民投票の結果として成立。それ以外の教育基本法、国民投票法改定、憲法改定などの日本国の将来に関する重大問題についての、国民の承認は意味していない。現政権/与党への不信をあらゆる機会に表明しよう。

  (k)基本的なことー平和というものの貴重さを多くの人が認識する必要がある。その平和をもたらす方法として、現在までの人類は、兵器による脅しが戦争を始めようとする際に、歯止めになるという基本思想で、兵器の開発、増強を競ってきた。その結果は、歴史が証明するように、人類に平和をもたらすことはなかった。日本(及びコスタリカ)の平和憲法は、この人類の歴史に新しいページを開いたものである。これこそが、最も現実的な平和への近道であることを、多くの人に認識させる必要がある。

                     O・E(カナダ、ヴァンクーヴァー在住)

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