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http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/news/20061016k0000e040048000c.html から転載。
美しい国:安倍首相提唱 中韓の人たちの反応は
就任後の初外遊で中国、韓国を訪れた安倍晋三首相。北朝鮮の核実験がかえって“追い風”となり、まずは無難に乗り切った。「相互理解と信頼に基づく未来志向の関係を」と総括した首相だが、中韓の人たちに「美しい国」の新しい顔はどう映ったのか。【上海・大谷麻由美、ソウル・中島哲夫】
●やはり「タカ派」
そもそも、首相が唱える「美しい国」はどう映っているのか。
中国では「抽象的な言葉だ。日本の戦後最年少の首相は日本をいったいどこに導こうとしているのだろうか」(チャイナ・デーリー)と、真意を測りかねている。著書「美しい国へ」で挙げた憲法改正や教育改革、「主張する外交」などは既に多くのメディアが詳細に紹介しているが、A級戦犯の容疑者となった祖父、岸信介元首相とも重なって「タカ派の保守」のイメージが先行。「美しい国」が行き着く先も「軍国主義への回帰では」との懸念が付きまとう。
韓国でも数多くのメディアが「美しい国」論を紹介しているが、▽「彼が志向する美しさとは敗戦以前の日本だ」(国民日報)▽「韓国のような近隣国の国民にとって失望にたえない」(京郷新聞)などと、評判は芳しくない。さらに著書の中で中国に関して10ページ以上も割いているのに、韓国についてはわずか9行しか触れていないことへの不満もあるようだ。
●印象、変わった?
こうしたイメージは訪問でどう変わったか。
4万人を超す日本人が暮らす上海。20歳代の男性に「美しい国」のイメージを尋ねると、「川端の講演に高雄の紅葉、それに安倍(首相)の妻だね」と答えた。
1968年にノーベル文学賞を受賞した川端康成の記念講演「美しい日本の私」や、京都の紅葉の名所・高雄は「美しい風景の日本」という古典的な日本観の基礎にある。それに加えて、今回の訪中で首相に寄り添った昭恵夫人の存在が新たな日本のイメージ作りに一役買っているようだ。
一方、韓国では首相のソウル到着が、北朝鮮が言う「核実験成功」の約30分後というタイミングだったため、首脳会談さえかすんでしまった。直後の記者会見で盧武鉉(ノムヒョン)大統領は、首相が靖国神社を今後参拝すれば「日韓関係は再びこう着状態に陥るのではないか」とくぎを刺したが、詳報されないまま。韓流ファンの昭恵夫人が観光ストリート・仁寺洞(インサドン)を突然訪ねたパフォーマンスも、話題になりそこねた。
●識者の注文は
「美しい国」に向けた知日家の視線は厳しい。
上海社会科学院アジア太平洋研究所の王少普教授は「ドイツのように、歴史に正しく対処すること」を日本が美しく発展するための必須条件と指摘。「美しい国は、欠点のない国とは違う。絶えず自らの欠点を克服しようと努めれば、日本を美しいと思う中国人が増えるはずだ」と提言する。
ソウル在住の評論家、池東旭(チトンウク)さんは「過去がらみの論争にかまけるよりも、勤勉、清潔、礼儀正しさといった日本人の長所を育て、伸ばすことに専念すべきだ」という。
韓国で世論調査すると「嫌いな国」も「見習うべき国」も1位は日本。「日本は近隣諸国のこだわりを理解しつつ、とらわれないこと。間違っていれば率直に謝り、やましくなければ信念を貫く。誠実が基本」と説く。
毎日新聞 2006年10月16日 11時42分
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