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(回答先: INPEXのアザデガン油田開発権が失効=イラン石油公社総裁(ロイター)・・・責任は? 投稿者 rand 日時 2006 年 10 月 06 日 09:01:57)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061007-00000002-san-pol
イラン南西部のアザデガン油田の開発着手をめぐる交渉で、75%の権益を持つ国際石油開発は6日、同社の権益を10%程度に引き下げることでイラン側と大筋合意した、と発表した。最終合意に向けて協議はなお続けるが、同日夜に記者会見した国際石油の喜田勝治郎副社長は「大きな流れでは(10%に引き下げる)その方向で解決を図るのがいいのではないか」と話した。
国際石油は平成16年にイラン国営石油公社と開発契約を締結。推定埋蔵量260億バレルと中東最大級を誇るアザデガン油田は、日本にとって悲願の大規模自主開発油田となるはずだった。ピーク時に生産が見込まれる日量26万バレルは、日本の原油輸入の6%分に相当するとの試算もあった。
ただ、日本がアザデガン油田の権益を獲得する前から、米国は核開発疑惑を理由に日本の参画に反対を表明。さらに、イラン・イラク戦争時に埋設された地雷除去が進まず、開発着手は延期が重ねられた。イラン側が早期着工を強く求めたのに対し、日本は核不拡散の国際協調と、資源獲得という国策との板挟みに陥り、交渉は混迷を極めた。
国際石油は今後、権益の約65%分をイラン側に譲渡するが、大半は別の外国企業に渡る可能性がある。また、イランの核開発疑惑をめぐって国連の経済制裁が発動されれば、同社が開発に参画できなくなる可能性も残る。今回の合意で、アザデガン油田が「日の丸油田」の旗を掲げる道は断たれ、日本のエネルギー安全保障に貢献する度合いは薄らぐ。政府は資源獲得戦略の見直しを迫られそうだ。
国際石油は開発リスクを軽減しようと昨年、権益の一部を仏トタール社に売却するよう検討しており、ある程度の権益縮小は想定されていた。
ただ、権益が一気に約10%に下がる見通しに、石油業界関係者の間からは「極めて厳しい」との声も聞かれる。経済産業省は今年5月にまとめた「新・国家エネルギー戦略」で、現在15%とされる原油の自主開発比率を2030年までに40%へ引き上げる目標を掲げたばかりだが、アザデガンの権益縮小で目標達成は遠のいた。
日本の商社が権益を得て液化天然ガス(LNG)生産を目指すロシアのサハリン2プロジェクトも頓挫の危機にある。特定の相手国が内包する「カントリーリスク」が立て続けに顕在化し、国家戦略の実現性に疑問符がついた。
イランとの交渉では、資源獲得の旗振り役である経産省の姿勢も一貫性を欠いた。同省は新・国家エネルギー戦略で「資源確保は国家対国家の関係となるケースも多く、官民一体で行動しなければならない」と強調。石油業界からは「(アザデガンの)開発をやめない方向で政府は頑張ってほしい」(渡文明・石油連盟会長)と期待されていた。しかし実際には「民間の交渉を見守っていく」(北畑隆生・経産省事務次官)と傍観に徹するばかりだった。
イランとの厳しい交渉では、国家戦略の実現性や官民の役割分担などに多くの課題が残った。難産の末に得た10%の権益を足がかりに、資源獲得戦略をどう再構築するのか。政府と石油業界は重い課題を背負った。(上野嘉之、高橋俊一)
(産経新聞) - 10月7日8時0分更新
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