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衆院統一補選:自民、2勝が必須 民主、小沢流「どぶ板」
安倍晋三政権発足後、初の国政選挙となる衆院統一補欠選挙(神奈川16区、大阪9区)が10日告示される。両選挙区とも事実上「自民VS民主」の一騎打ちが予想され、重要法案が山積する臨時国会の与野党攻防に影響を与えるうえ、来年の統一地方選、参院選の「前哨戦」となる。いずれも自民が議席を確保していた選挙区で、「自民2勝」で首相が安定した政権運営に持ち込めるかが最大のポイント。対する民主は一角を崩して「参院選勝利−政権交代」に弾みをつけたい考えで、22日の投開票に向けた熱い戦いが繰り広げられる。【中川佳昭、須藤孝、大場伸也】
◇安倍政権占う
「天下分け目の戦いの参院選を占う大事な選挙だ。何が何でも勝ち抜いていかないといけない」
9月29日午前に国会内で開かれた自民党役員連絡会で、中川秀直幹事長がげきを飛ばした。そのうえで、告示日の10日は役員連絡会も総務会も中止し、補選対策を最優先させる方針を示した。
自民党にとって神奈川16区は亀井善之元農相、大阪9区は西田猛衆院議員の死去に伴う「守りの選挙」。「選挙の顔」が総裁選圧勝の一つの要因だった首相にも初陣の負けは許されない。党内は一様に「2勝」を勝敗ラインに据える。
だが、神奈川は亀井氏の長男の「弔い合戦」で自信を持っているものの、大阪は候補者選定の混乱が尾を引く形で不安要因が残る。総裁選に没頭した結果、補選への対応に「出遅れ感」があるのも否めない。中川氏のげきは、自民党の焦りの表れでもあった。
「ミニ集会や企業訪問を徹底しないとダメだ。優勢と言われる神奈川も都市型選挙だけに風によっては異変が起こる」。選挙に精通する党幹部はこう戒めている。
首相は14日に神奈川、15日に大阪入りする予定。後半戦には小泉純一郎前首相も投入するなど、同党は劣勢とされてきた大阪9区へのテコ入れを中心に党をあげた選挙を展開する構えだ。
◇ ◇
そんな自民党の出遅れをカバーするのが、公明党・創価学会による徹底した票の掘り起こしだ。同党も「太田昭宏代表−北側一雄幹事長」の新体制に移行して初の国政選挙だけに力が入る。
特に大阪は衆院19選挙区のうち四つで議席を持つほどの集票力を誇っており、大阪9区では3万5000の公明票が見込まれる。党は地元選出の北側氏ら、創価学会は西口良三総関西長らを中心にした態勢を組む。
「皆様との信頼関係を大切にし、次々にやってくる戦いを勝利に導くために全力を尽くす。まずは衆院補選。それぞれの地域での支援をよろしくお願いします」
首相は9月30日の公明党大会のあいさつで、補選への協力を要請した。公明党・創価学会が自民党の選挙の命綱であることを自ら認めたも同然の言葉だった。
「一つでも落とすと安倍政権はつまずく」。民主党の小沢一郎代表は周囲に漏らす。
補選を「始動したばかりの安倍政権の出はなをくじく好機」と位置づけ、1勝1敗ならば、首相人気に影を落とすことができるという判断だ。自らの入院で臨時国会の序盤は気勢をそがれた印象があるだけに、1勝によって完全復活をアピールし、「反転攻勢」につなげたい思いもある。
鳩山由紀夫幹事長は6日、大阪9区の大阪府箕面市の集会で「安倍首相も現地に入るようだが、(新政権誕生の)ご祝儀相場にだまされてはいけない」と訴えた。
自民党と違い、民主党の補選対応は早くに本格化した。自らの続投と安倍首相誕生が確実と踏んだ小沢氏は、代表再選を決める2カ月前の7月、すでに菅直人代表代行を神奈川16区、鳩山氏を大阪9区の責任者に決め、補選に照準を絞った。
党内から「こんな大がかりな選挙はやったことがない」(中堅幹部)という声が上がるほどの総力戦に、徹底した「どぶ板選挙」をあわせたスタイルだ。告示日の小沢氏の第一声は大阪9区の大票田とはいえない能勢町。勝負と見る大阪9区を重点に「どぶ板」を貫く。
◇短期決戦…公明党が力を発揮
衆参両院の補選は、衆院への小選挙区導入で回数が増えたことを受けた00年の公職選挙法改正により、4月と10月に集めて実施する統一補選の形式になった。今回、安倍政権初の国政選挙として注目されるように、衆院選、参院選の「中間選挙」「前哨戦」という位置づけが定着している。
小泉純一郎政権下では計23の補選が実施され、自民18勝、民主4勝、無所属1勝。初の補選となった01年10月には、自民が大勝だった7月の参院選の余勢をかって2勝、小泉前首相の求心力が高まっており、与党としては今回この事例にならいたいところだ。
一方、04年4月の衆院3補選で事前予想をくつがえす形で自民が3勝するなど、全般的に自民優勢の傾向が強い。「短期決戦」となるため、公明の固い組織票が力を発揮するのが一つの要因とされ、04年4月の際には民主党からは「自公相手の補選は勝負しない方がいい」との声さえ漏れた。
今年4月の衆院千葉7区は小沢一郎代表が就任した直後の民主が勝利、自民優勢にくさびを打ち込んだ。与党からは「補選は補選」と影響を打ち消す発言が出たが、それは逆に補選結果が政局を動かす可能性を裏づけることにもなった。
毎日新聞 2006年10月7日 22時49分 (最終更新時間 10月7日 22時51分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/seitou/news/20061008k0000m010095000c.html
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