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「週刊ポスト(2006.10.13)」の71頁から貼り付けます。
(貼り付け開始)
新・階層格差時代を生き抜く知恵 三浦展(マーケッティング・アナリスト)の「下流社会」の楽しみ方
第35回 支持者の収入・学歴が物語る「自公連立」の強み
自民党総裁は最初から安倍晋三で決まり、盛り上がりに欠けた。民主党の方も小沢一郎が再選され、これまた盛り上がりがない。
二大政党制を目指す民主党だが、国民には自民党との差がわかりにくい。安倍晋三からは民主党は古い自民党だと言われる始末である。
実際私が行なった「男性仕事・生活1万人調査」を支持政党別に分析しても、民主党には独自のカラーが出ていない。オレはこういう人間だから民主党に投票しようというイメージがわかないということでもある。
自民党支持者と民主党支持者を比べると、年収はほぽ同じである。貯蓄額もほぼ同じ。だから自民党が金持ちのための政党で、民主党は貧乏人のための政党だという違いは全くない。
支持政党別で年収が低いのは、社民党で150万円未満が18%いる。次いで公明党で16%。共産党は13%だから、自民党の15%、民主党の14%とさして差はない。
職業は、自民党支持者で会社経営者・役員が4%とやや多めである以外は、民主党支持者とあまり差はない。フリーターは公明党支持者で15%と多い。共産党支持者で多いのは派遣社員(契約社員、嘱託を含む)で6%いる。社民党は正社員が69%と多い。これは、あとで説明するが公務員が多いためである。それから無業者が11%もいるのが特徴だ。
勤め先の業種では、自民党が建設・土木業が10%と多めであるのは、わかりやすい結果だ。民主党は製造業が24%と多めだが、これは電機労連に属する人が多いのかもしれない。さきほど書いたように社民党は公務員が27%もいる。共産党は教育、医療・福祉関係が多めだが、教員が多いだろう。公明党はあまり特徴はない。
職業と業種を見る限り、民主党支持者は労組が多いが、非正規雇用者は少ない。よって、非正規雇用者から見れぱ、ろくに働かないでクビにもならず、自分たちには仕事を回さない人たちに支持されている政党だというイメージがあるかもしれない。
また、社民党は近年非正規雇用者問題を積極的に取り上げてきたためか、無業者の支持が多いのは評価できる。しかし、公務員が多く、特に30〜34歳では50%以上が公務員であり、本当に無業者、失業者、非正規雇用者の共感を得られるかどうかは未知数であると言わねばなるまい。
学歴を見ても、自民党支持者と民主党支持者はやはりほぼ同じだが、民主党の方がやや大学院が多く10%(自民党は8%)。社民党も大学院が14%と高学歴である。インテリ好みの政党である点は昔から変わっていない。そのぶん、庶民感情とずれる危険性もつきまとう。それに比べると、公明党は高卒以下が47%と学歴が低い。
こうして見ると、自民党と公明党の連立政権というのは、なかなか絶妙なところがあって、支持者には土建会社の社長もいれば、フリーターなど低所得者もいるし、学歴の低い人もいる。幅が広いのだ。
みうら・あつし 58年、新潟県生まれ。一橋大学祉会学部卒業後、潟pルコに入社。マーケティング情報誌『アクロス』編集長、三菱総研を経て、現在、消費・都市・文化研究シンクタンク『カルチャースタディーズ研究所』代表
自民党 | 民主党 | 公明党 | 共産党 | 社民党 | |
会社経営者・役員 | 3.5% | 1.8% | 4.9% | 3.3% | 2.5% |
正社員・正規職員・公務員 | 59.5% | 62.4% | 52.4% | 56.1% | 68.8% |
派遣社員・契約社員・嘱託 | 3.2% | 3.6% | 5.5% | 6.1% | 1.3% |
アルバイト・フリーター | 8.5% | 7.3% | 15.2% | 10.2% | 10.0% |
無業(職がなく、職探しもしていない) | 6.1% | 6.3% | 3.7% | 4.5% | 11.3% |
その他 | 19.1% | 18.5% | 18.3% | 19.7% | 6.4% |
(貼り付け終了)
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