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小泉ムチ波紋…太蔵「使い捨てされないように頑張る」
衆参1回生議員に“愛のムチ”を打った小泉前首相=7日、東京・永田町の自民党本部
果たして、小泉純一郎前首相は、造反組復党に理解を示したのか、否か? 小泉氏が7日、自民党「日本夢づくり道場」のあいさつで、新人議員らに「一回一回の選挙ごとに使い捨てされることを覚悟しないといけない。甘えてはだめだ」と檄を飛ばしたことが、波紋を広げている。
道場は、“小泉チルドレン”の育ての親、武部勤前幹事長を塾長に仰ぎ、昨年の郵政解散に伴う衆院選や2年前の参院選で初当選した議員らが対象。会合には「刺客」候補として郵政民営化造反組と戦った約60人が参加した。
小泉氏はこれまで、造反組の復党には否定的な立場だとみられてきたが、同日の発言は復党に一定の理解を示したとも受け取れるだけに憶測を呼びそうだ。
小泉氏はあいさつで「選んでもらったことに喜びを感じながら全力を尽くす。さらに使おうと有権者が思ったらまた使ってもらえる」と指摘。その上で「使い捨てにされて当たり前と思い、日ごろから向上心を持ってほしい」と激励した。
これに対し、武部氏は「皆さん方が戦った相手は古きあしき抵抗勢力だ。後戻りは絶対しないし、させない」と復党反対の持論を展開。中川秀直幹事長も「皆さんこそ新しい自民党のシンボルだ。古い自民党と同じだと言われないようにすることが天命だ」と新人議員を擁護した。
会合を終えた佐藤ゆかり衆院議員は、「小泉氏の言葉が冷たいと思わないか」と問いかける記者団に、「含蓄のあるお言葉でした」とかわした。また、杉村太蔵衆院議員も、やや顔を紅潮させながら、「使い捨てされないように頑張る」と語っていた。
小泉氏の発言について、政治評論家の屋山太郎氏は、「政治哲学を話したのだと思う」と次のように解説する。「だからといって造反組の復党を認めるかといえばそういう話ではない。小泉氏は依然、反対だと思う。小泉氏はストイックな人物で、金権政治が横溢(おういつ)していた時でも彼は金集めはしなかったほどだ。今回の発言は、1回生議員に、自分たちが特別な存在で保護されるべきと考えるべきではない、甘ったれてはいけない、運命は自分で切り開けと言っているわけで、彼は実際にそうしてきた」
チルドレンの覚悟のほどは?
ZAKZAK 2006/11/08
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