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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061106-00000019-maip-int
7日に迫った米中間選挙を前に、激戦区での黒人票の行方が注目されている。民主党支持の黒人票を警戒する共和党は、党の選挙監視員を黒人居住区にはり付け「不正防止のため」投票所で身元確認を行う方針だ。これに民主党は「選挙妨害だ」と反発し、全米で7000人の弁護士を動員して投票所などで監視員の「監視」にあたる。共和党も弁護士を派遣する方針を固め、投票所ではかつてない「法律闘争(リーガル・ファイト)」が繰り広げられそうだ。
【ボルティモア(米メリーランド州)大治朋子】
4日、有権者の30%を黒人が占めるメリーランド州に入った。州最大の都市ボルティモアから車で約40分ほどのコロンビア地区で民主党の知事選候補者が集会を開いていた。息子3人を連れた母親、ハリスさん(47)は「政治を考える良い機会なので子供と一緒に来ました」とほほ笑んだ。この地区は人種が混在するが、ハリスさんら黒人は参加者250人の1割にも満たなかった。
同地区で買い物をしていた黒人の運転手、ジェロームさん(39)は「投票? 行かないよ。長時間並ぶから」と幼い子供4人を連れて足早に去った。法律事務所で働くルースさん(53)は「投票する」が、多くの黒人の友人は「選挙のたびに奇妙なチラシが出回るので、『面倒はごめんだ』と選挙に行かなくなっている」という。
ボルティモアの民主党州本部で選挙の統括にあたるジョー・ホワイト氏によると、02年の知事選で黒人居住区に悪質な手紙が出回った。「混雑回避のため民主党支持者の投票は翌日に変更」「家賃や駐車場代を滞納している人は投票所で拘束される」との内容で、「○○選挙委員会」など架空の差出人だった。
さらに共和党は「監視員」を黒人居住区の投票所に送り込み、投票者の身元確認も行った。しかし「不正は見つからず」(ホワイト氏)、投票所は長蛇の列ができて苦情が相次いだ。
手紙や監視員をめぐる同様のトラブルは04年11月の大統領選でもカリフォルニア州やオハイオ州などで起きた。ピュー・リサーチ・センターの調査では、04年10月「自分の投票が正確に反映されていない」と失望感を訴えた黒人は15%だったが、06年10月には29%と倍増した。危機感を強めるメリーランド州民主党は黒人票を固めるため、4日までに400人の弁護士を配置し、投票日に備えている。
一方、同州の共和党本部は監視員を「チャレンジャー(挑戦者)」と呼び、新たなマニュアルを作成した。「不正発見のため、ためらわず果敢に(投票者に)挑むこと」とげきを飛ばし、徹底的に争う構えだ。
▽ジョージワシントン大学ロースクールのスペンサー・オバートン教授(選挙権・選挙資金法)の話
黒人には民主党支持者が多いうえ密集して住む傾向が強く、共和党は激戦区の黒人居住区に集中的に監視員を投入してきた。身元の確認は本来は投票所の審判員の業務だが、全米で統一した規定がなく、州によっては政党の監視員による身元確認が認められている。この問題はこれまで放置されてきたが、最近監視の内容が過激になり、民主党も対策に本腰を入れ始めた。そもそも不正投票が疑われるのであれば党員ではなく審判員を増員すべきだろう。
投票所や投票機械の割り振りも全米統一の基準はなく、自治体で異なる。オハイオ州では04年、白人地区に投票機械を厚く配備し、白人地区では15分前後で投票できたが、黒人地区では4時間かかった。批判を受け同州は有権者数に応じて割り振る規定を作ったが、全米の大半の州はこうした規定すらない。
いずれも適切な法や制度の整備による対応が必要な問題だ。国民の平等な選挙権が侵されてはならない。(談)
(毎日新聞) - 11月6日17時8分更新
http://ca.c.yimg.jp/news/20061106170845/img.news.yahoo.co.jp/images/20061106/maip/20061106-00000019-maip-int-thum-000.jpg
「息子たちには政治に関心を持ってほしい」とハリスさん(左端)=メリーランド州コロンビアで4日、大治朋子写す
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