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昭和16年12月8日の宣戦詔書は、「「自存自衛のため」を強調したが、2日後の10日、大本営政府連絡会議は、戦争の呼称を「大東亜戦争」と決めた。動機は「自存自衛」でも、戦争開始後は国策としての「大東亜政策の実践」が大きく掲げられたのであった。 (『検証 戦争責任 U』より)
あの戦争に大義などなかった。他国を侵し、二つの原爆を落とされてもなお、この国の指導者たちは「一億玉砕」を叫び、民が滅びることを公言したのであった。
人はあらゆるものに左右されて人生を生き抜く。時代に翻弄されて、人生を奪われることもある。多くの人間の「生」を奪い、翻弄させたのは国家指導者たちであった。彼らが死に逝くとき、多くの民を死なせたことへの心からの反省はあったのか。この重大な罪は、死ぬことで赦免されるものではない。
いま彼らの意思に共感する者たちが、時代を、人々を、翻弄させようと画策し始めている。
戦後半世紀が過ぎた今、この国の指導者たちは、強い軍隊を持ち、封印された武力行使を解き、世界に影響力の示せる国としてよみがえる時を望んでいる。
改憲、核保有自衛論、教育基本法の改変、権力機構の強化、ひとつひとつ着実に国民を支配する骨格は固められている。
中川昭一政調会長はアメリカで「核保有論議に理解を」と述べ、安倍晋三総理は英米メディアのインタビューで「9条は時代にそぐわないから」と任期中の改憲に意欲を示した。
そんな今国民に政治への関心は薄い。
関心がないところへ、北朝鮮のミサイルや核実験問題がクローズアップされ、安全保障の危機はやたら刺激的に取り上げられ、「お上におまかせしよう」と願うだけの従順さを見せる。
与党議員・閣僚の問題発言も以前なら首が飛ぶほどに厳しい非難がなされていたが、今は鳴りをひそめる。政治家の汚職や腐敗にも敏感に反応しなくなった。政治不信と国民の不勉強は権力者にとっては都合のいい事この上ない。
昭和の始めも選挙の不正・政治腐敗が横行し、国民の政治不信が進んだという。政治不信が進む→無関心になる→政治はもっと腐敗する→権力者の権力強化が進む。気がついたら軍人の絶対的権力が影響を及ぼしていた。国民は蚊帳の外に置かれ、無力になっていた。
小泉政策で示された過酷な改革は、国民の政治に対する期待感を奪った。人々は政治から距離を置き、関心をなくし、他者に選択を委ねる。一部の人間は、国民が政治離れした時が好機ととらえ、利用する。安穏としている間に権利は手から離れていくのであるが、たぶん今は気がつかないであろう。
生活が堕ちていくことも、福祉や医療が切り捨てられていくことも、教育に支配・強制の思想が入ってくることも、平和が脅かされていることも・・・気づいた時には、国を動かす者たちに泥舟に乗せられて、無力な国民の運命は再び翻弄されていくのだろう。
高校の必修科目未履修問題は、教育の本質をはき違えた者たちが教育を貶めた姿である。それは未来を生きる子ども達に大事なことを伝えてこなかった事をあらわしている。「歴史を学ぶ意味」をないがしろにしてきた結果に、いつかツケを払わされる時がくるだろう。
「美しい国」の裏に潜む野望を見抜かなければならない。そうでなければ再び国家指導者による翻弄される時代を覚悟しなければならないだろう。「歴史が語っていることを正しく理解すること」こそが教訓であり、未来のこの国の希望につながることでもあると私は信じている。
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