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教育基本法は「家庭教育」も対象、隣組復活への道が仕込まれている
教育基本法 / 2006年10月31日
教育基本法特別委員会が今日も開かれた。昨日の審議再開に続いて、今日も質疑に立ったが、じわじわと「採決」の出口を目指して与党側はひたすら「審議時間」の超過を狙っている。「3〜4箇所で地方公聴会をやりたい。中央公聴会はやる予定がない」という提案が昨日与党側から語られたが、今日はその話題は持ち越しとなった。地方公聴会のセットには5日間ほどかかるということを考えれば、与党側は来週前半の地方公聴会のセット、そして来週中の採決を狙っているのは間違いないだろう。他方で、「いじめ自殺」の連続と「高校単位未履修問題」は底辺を広げており、野党側は一致して文部科学委員会の開催を要求している。しかし、与党は応じる気配はない。民主党は、「文部科学委員会を開催しないなら、両問題で参考人招致をして集中審議を行う」ことを要求している。「教育再生会議」の面々も、国会を離れた官邸であれこれ論議しているなら、国会で語ってもらうことも筋だろうとも思う。
今日は、「教育の目標」の第2条5項「愛国心条項」が政府提出教育基本法案のすべての条文にかかるのか、それとも「学校教育」を中心としているのか、この点を昨日の安倍総理に続いて、塩崎官房長官に質した。普段は歯切れのいい塩崎氏としては、どうにも煮え切らない答弁だった。「『教育の目標』は条文全体にかかっているが、『家庭教育』や『社会教育』はそれぞれ教育の主体に委ねられている」というもの。よく考えてみれば、「学校教育も教育の主体に委ねられるべきもの」であり、「家庭教育」「社会教育」も並列的な関係なのか? と疑問をぶつけた。この点が曖昧だと、条文第13条の「学校・家庭及び地域住民の相互の連携協力」のところで「企業・NPO・児童相談所・警察」などの関係者が相互に連携する目的も「教育の目標2条5項」に掲げられている愛国心条項を目標とすることになり、「お宅では我が国と郷土を愛する心を教えていますか」と家庭内に関係者が干渉するような事態を生まないとは限らない。「立法者の意志として、そうしたことは求めていない」と塩崎官房長官は答弁したが、伊吹文部科学大臣は「それは社会教育や家庭教育の主体が判断してやることで、公的介入はしない。ただ、教育の目標はすべてにかかっているので教育の目標はすべてのにかかっているので、その方が判断すればいい」と答弁している。
つまり「隣組」が復活して「愛国心育成運動」を自主的に起こして、政府提案の教育基本法を根拠法として「お宅はどうしてますか」と報告を求めたり、干渉をしたりということが起きていた時に制止できるのは塩崎官房長官答弁の「そういうことまでは求めていないという立法者の意志は議事録に残る」いう言葉に尽きることになる。国旗国歌法の時の野中官房長官答弁「教育現場に強制はしない」という答弁がどんなに無視され、ないがしろにされたかを私たちは知っている。教育基本法だから学校が危ないと思ってきたが、家庭教育・社会教育・生涯学習なども包括する法案であることが今日明らかになった。これは、おおいに警鐘を鳴らしていいはずだ。多分、明日の新聞報道には載らないだろうから、大いに議論を喚起してほしい。これまで、気がつかなかったが政府の教育基本法案には「隣組」復活への道の根拠が仕込まれていたのだ。
一方で安保委員会では防衛庁不祥事の集中審議の日程が決まり、私も木曜日には質疑に立つことになった。教育基本法特別委員会の方では、社民党は明日は菅野哲雄議員、その次は日森文尋議員と続く。世論もようやく動き始めてきた。
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/bcd32aa36bea49b6726c9dcca5e666a2
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