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□衝撃的な無罪判決が出た。ずさんな捜査を厳しく指弾! [この際、言いたい放題=別冊版]
http://komelong.seesaa.net/article/12217491.html
2006年01月24日
衝撃的な無罪判決が出た。ずさんな捜査を厳しく指弾!
こんな重大事件で「無罪判決」です。殺人事件の実行犯とされた人が一審で無罪となるのは、異例ではないでしょうか。
ずさんな警察、検察の見込み捜査を見事に暴いた「冤罪事件」といえそうです。
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「1歳児殺害」無罪判決 名古屋地裁
乗車痕跡なし 「自白信用性に疑問」
平成十四年七月、愛知県豊川市の村瀬翔ちゃん=当時一歳十カ月=が殺害された事件で、未成年者略取と殺人の罪に問われた住所不定、元トラック運転手、河瀬雅樹被告(38)の判決公判が二十四日、名古屋地裁であった。伊藤新一郎裁判長は「自白の信用性に看過しがたい疑念がある。犯人だと直接証明する証拠もなく犯罪の証明がない」とし、無罪(求刑・懲役十八年)を言い渡した。
被告は、捜査段階でいったん犯行を自白したものの、公判では全面的に否認して無罪を主張していた。判決は、自白を「捜査官の誘導の結果である可能性を排斥できない」としており、捜査のあり方が問われそうだ。
事件をめぐっては、目撃者や物証がなく、被告が「捜査員から大声で怒鳴られるなどし、恐怖を感じ(犯行を)認めた」とする自白調書の信用性が最大の争点だった。
判決はこのうち、河瀬被告が自分の乗用車で翔ちゃんを連れ去ったとした供述部分について「被告の車からは翔ちゃんの毛髪や衣服繊維は発見されておらず、車に翔ちゃんは乗っていないと推認される」と判断。
また、検察側は連れ去りの動機について「被告が、翔ちゃんの泣き声に腹を立てたため」としていたが、判決は「あまりに短絡的で納得し難い。いきなり殺害を決意したという自白にも、不自然さがある」とした。
その上で、判決は「供述は否認と自白を繰り返し、基本部分で一貫していない。秘密の暴露もなく、自白の信用性を肯定するのは躊躇(ちゅうちょ)される」と結論付けた。
事件では、翔ちゃんが行方不明となった豊川市の駐車場で寝泊まりしていた河瀬被告を、愛知県警が約九カ月後に逮捕。名古屋地検は被告が十四年七月二十八日午前一時十分ごろ、翔ちゃんの泣き声に立腹して連れ去り、三十分後に海に投げ落としたとして起訴した。
(産経新聞) - 1月24日15時42分更新
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逮捕当時の報道をほじくってみると、こりゃスゴイですよ。各社の名誉のために、掲載紙の名前は出しませんが
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河瀬容疑者は殺害前日の27日夜から、翔ちゃんが乗っていた車の近くに自分の車を止めて寝ていた。翔ちゃんの泣き声で起き、車外に出ると、翔ちゃんが開いていた車の窓から手を差し出したため連れ出した。
殺害から約30分後、河瀬容疑者は同駐車場に戻って再び寝たが、捜査員がその車のナンバーを控えており、その後事情を聴くと、「会社の人間と待ち合わせしていた」と供述。しかし、この会社が存在しなかったため、今月14日、豊川署に任意同行を求めたところ、「(翔ちゃんに)申し訳ないことをした」と殺害を認めたという。
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愛知県豊川市で昨年7月、ゲームセンターから連れ去られたとみられる1歳10カ月の男児が、4キロ離れた三河湾で水死体で見つかった事件で、県警が15日未明、殺人と未成年者略取の容疑で逮捕した同県音羽町赤坂、トラック運転手河瀬雅樹容疑者(36)は、「泣き声がうるさくて頭に来た」と供述していることが分かった。河瀬容疑者は、当時、男児が1人で寝かされていたワンボックスカー近くに止めた自分の軽乗用車内で寝ていたとされ、県警は、男児の泣き声で起こされたことに腹を立て、連れ出したとみて調べている。
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調べでは、河瀬容疑者は事件当夜、ゲームセンター駐車場で、翔ちゃんが寝ていた車の斜め右前に自分の車を止めて寝ていた。翔ちゃんの泣き声で目を覚まし、頭に来たため、車で連れ出し、御津町の三河湾に行く途中、「また泣き出してうるさかったので海に突き落とした」という。
(中略)
30代の同僚運転手の男性は「酒もたばこもやらない、おとなしい人間だが、何を考えているのか分からないところがあった」と話した。
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河瀬容疑者の軽乗用車が同駐車場にしばしば止まっていたとの目撃情報をつかみ、事件直後に河瀬容疑者が駐車場に戻ったことも分かったため、3回にわたって事情聴取。河瀬容疑者が勤務会社名を偽るなどしたことから、今月14日に4回目の事情聴取をしたところ、容疑を認める供述を始めたという
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いやはや、見事な書きっぷり。完全に犯人扱いです。
いずれも、警察のリークに基づく「容疑者」報道です。
一応、犯人とは断定しないまでも、完全に犯人扱いです。
ところで、刑事裁判は「推定無罪」の原則があります。有罪判決が出るまで、容疑者・被告人は「無罪と見なす」という原則です。
しかし、警察から情報をもらう報道機関はそうしたことは考えません。「裁判所が一定の条件に基づき発行した『逮捕状』により身柄を拘束されたのだから、犯人と疑う相当の合理的理由がある」というのが理屈です。
逮捕状っていうのは、結構簡単に出ちゃいます。逮捕後、処分保留で釈放されることも珍しくないわけですから。逮捕段階では慎重さを求められるべきなのです。
仮に筆が滑ったとしても、公判での被告の主張は丁寧に追うべきです。果たして、それができていたんでしょうか。
結局、公判で、これまでの報道内容は完璧に覆されてしまいました。
権力側の情報にすべてをゆだねてしまうと、こういう致命的といってもいい間違いを犯す。「発表報道」の弱点です。
おとなしい性格の被告は、圧力的に物を言う警察官の意見に迎合し、やってもいないことを自白し、事件の核心である「子供の殺害」部分について供述がコロコロ変わります。しかも、遺体の状況と供述が一致しない、と指摘された後にです。
しかも、目撃証言無し。被告の車内から髪の毛や衣服の繊維などの遺留品も全くなし。
で、自白がとってもいい加減だったから、犯罪事実の立証をできたとはとても言えませんでした。
「被告が供述した後に裏付けられた事実は存在せず、いわゆる秘密の暴露が含まれていない。自白の信用性に看過しがたい疑問がある」
「(被害者の毛髪や指紋などの物的証拠が見つかっていない点について)被害者が車に乗っていなかったと推認できる」
判決はいい加減な捜査と、自白偏重の捜査を厳しく非難しました。この日に釈放された被告は、マスコミの記者会見に応じ、
「皆様のおかげで無罪になりました。ありがとうございました。本当にうれしい気分です」
とコメントしました。
本当はもっと、いいたいことがあったでしょうね。
▽関連記事
無罪事件の過去記事を読む [どん底あるいは青い鳥。]
http://www.asyura2.com/0601/hihyo3/msg/519.html
投稿者 white 日時 2006 年 8 月 28 日 22:37:48: QYBiAyr6jr5Ac
翔ちゃん事件 逮捕当時の記事
http://www.asyura.com/0306/nihon6/msg/165.html
投稿者 エンセン 日時 2003 年 7 月 20 日 17:54:32: