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□<元高検部長裁判>2審も実刑 大阪高裁控訴棄却 [毎日新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070115-00000022-mai-soci
<元高検部長裁判>2審も実刑 大阪高裁控訴棄却
1月15日11時18分配信毎日新聞
捜査情報漏えいの見返りに元暴力団組員から接待を受けたなどとして、収賄、詐欺などの罪に問われた元大阪高検公安部長の三井環(たまき)被告(62)の控訴審判決が15日、大阪高裁であった。若原正樹裁判長は「犯罪の嫌疑は軽微と言えず、逮捕は違法ではない」と述べ、懲役1年8月、追徴金22万2837円(求刑・懲役3年、追徴金約28万円)とした1審・大阪地裁判決を支持、三井被告の控訴を棄却した。三井被告は上告した。
一方、三井被告が訴えていた検察庁の調査活動費(調活費)流用疑惑について、若原裁判長は「被告の直接体験の限度で不正流用の事実があったといわざるを得ない」と指摘した。さらに「調活費の大幅な減額傾向が見られることからも、その必要性に疑問が生じる」と言及した。
判決によると、三井被告は01年、捜査情報の収集などで便宜を図る見返りに、元暴力団組員=贈賄罪で懲役5月の実刑確定=から高級クラブなどでの飲食接待(15万円相当)とデート嬢の接待(7万円相当)を受けた。00〜01年には、職務上必要がない捜査資料などを部下に入手させたほか、登録免許税の軽減を受けるため、競売で落札した神戸市のマンションへの虚偽の転入届を同市中央区役所に提出、住宅用家屋の証明書を詐取した。
三井被告は数年前から、情報提供者への謝礼や内偵調査に使われる調活費が検察幹部の飲食などに不正流用されていると告発。テレビ局の取材を受ける予定だった02年4月22日、大阪地検特捜部に逮捕されたため、「逮捕は実名告発の口封じ」などと主張、公訴棄却と全面無罪を訴えていた。
しかし、若原裁判長は「(被告の実名告発で)検察庁が威信を失墜させかねないと憂慮していたことは容易に推認できるが、捜査機関としては逮捕の理由と必要性が認められる限り、粛々と捜査を進めるほかない」と指摘、捜査の正当性を認めた。そのうえで、収賄罪について「(元暴力団組員の)意図を認識した上で接待を受けた」と判断するなど、いずれも有罪と結論付けた。
三井被告は若原裁判長が判決理由を朗読している途中で自ら退廷した。【前田幹夫】