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(回答先: 奥西死刑囚の再審取り消し/名張毒ぶどう酒事件(中日新聞) 投稿者 gataro 日時 2006 年 12 月 26 日 17:10:07)
http://jcphata.blog26.fc2.com/blog-entry-578.htmlより転載。
名張毒ブドウ酒事件と「獄門島」
名古屋高裁で「再審決定取り消し」が出た。それとあわせるかのように、昨日、新風舎文庫の「名張毒ブドウ酒殺人事件6人目の犠牲者」がとどいた。
きょう、明屋書店に行ってうけとってきた。
パラパラと読む。
それを読みながら、脳裏に浮かんだのは、横溝正史の「獄門島」だった。
獄門島。
瀬戸内海の孤島で起きた、三つの俳句をなぞった三つの殺人事件。
犯人はそれぞれ島の人間だったのだが、その背景には島の封建的で閉鎖的な人間関係があり、それこそが「真犯人」だったというお話。
この「名張毒ぶどう酒事件」のおきた葛尾という部落が、獄門島にオーバーラップして仕方なかった。
閉鎖的な表面的には「仲良し部落」で発生した、凶悪な大量殺人事件。
住民たちは警察と検察の取り調べのなかで、シナリオにあわせて供述を変える…。
そしてスケープゴートに奥西氏をして、また元の表面的「仲良し部落」を再生させようとしている。
どんな真実が突きつけられても、供述にどんな矛盾点が突きつけられても、真実よりは「和」をとりもどすことが優先される…。
だが、それはファシズムではないか。
文庫版の「解説」で鳥越俊太郎氏が次のように結んでいる。
-----(引用開始)------
名古屋高検の異議申し立てを受け、2005年6月現在、名古屋高裁の別の裁判官により審議が行なわれているが、再審決定が示した「合理的な疑い」の力強い指摘を覆すことは困難だと私は考える。これが覆るようでは日本の司法は死んだ、と言われても仕方ないのではないだろうか。
-----(引用終了)------
2006年12月26日。
日本の司法は死んだ。
だが、蘇生に向けたたたかいはつづく。
そして日本を葛尾部落のようにしないために、たたかいはつづけなければならないのだ。
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新風舎文庫が、時間はかかったが、明屋書店ルートでも手に入ることがわかった。
ぜひ「名張毒ぶどう酒殺人事件6人目の犠牲者」は手に入れて読んでほしいと思う。
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≪関連投稿≫
「名張毒ぶどう酒」事件に思う(土佐高知の雑記帳)【冤罪ある限り死刑制度はただちに廃止し、終身刑を導入すべき】
http://www.asyura2.com/0610/nihon21/msg/424.html
投稿者 gataro 日時 2006 年 11 月 27 日 22:13:56: KbIx4LOvH6Ccw