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山口組の抗争、今年まだ「ゼロ」 1983年以来か '06/12/16
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200612160354.html
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指定暴力団山口組(総本部・神戸市)に絡む二○○六年の「暴力団抗争」が、十六日現在で一回も発生していないことが警察庁の調べで分かった。今年一年間、抗争がないまま終われば、詳しい統計がある一九八三年以降、初めてとなる。
山口組以外でも異変が起きている。○六年五月以降、福岡と佐賀両県で指定暴力団道仁会の分裂に伴う発砲事件などがあったが「報復があったかどうか」が確認できず、警察庁は抗争と認定していない。暴力団全体でも○六年は統計上、抗争ゼロが続いている。
○四年、抗争実行犯の組員が所属する五代目山口組の組長に「使用者」としての連帯責任を認め、賠償を命じた最高裁の民事判決が確定。「組員の行動に組長が責任を負うということ。抗争が起きにくい環境が整ってきた」と兵庫県警幹部は解説する。
一方、山口組関係者は話す。「山口組組長が昨年夏に六代目に代わって『抗争は厳禁』という命令を出した。末端組員が抗争を起こせば幹部まで内部処分を受ける。破門や絶縁で、極道やめなあかんようになる」
警察庁によると、最後の山口組絡みの抗争は、○五年秋に発生。群馬県で指定暴力団稲川会系組長らが射殺された。
山口組は戦後、抗争を繰り返し最大の暴力団に。八五年に四代目組長が射殺された山一抗争は死者計二十五人。八三−九○年は暴力団全体で年に百回以上あった。九○年以降も流れ弾や誤射で歯科医や警察官が死んだ。
暴力団関係者が語る。「全国の極道の二人に一人が山口組。けんか相手がいなくなった。鉄砲玉が武勲で出世する時代やない。金もうけのうまい者が出世する」
一方、警察庁は「暴力団がある限り抗争の危険はある。資金源を絶ち、組織壊滅を進める」と警戒を緩めていない。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200612160354.html