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<三菱自欠陥隠し>横浜簡裁の判決要旨 [毎日新聞]
http://www.asyura2.com/0610/nihon21/msg/508.html
投稿者 white 日時 2006 年 12 月 14 日 12:30:43: QYBiAyr6jr5Ac
 

(回答先: 三菱ふそう元役員3人に無罪判決 欠陥虚偽報告で横浜簡裁 [J-CASTニュース] 投稿者 white 日時 2006 年 12 月 13 日 18:32:52)

□<三菱自欠陥隠し>横浜簡裁の判決要旨 [毎日新聞]

 http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/accident/story/photo02mainichiF20061214k0000m040006000c/

<三菱自欠陥隠し>横浜簡裁の判決要旨 (毎日新聞)
 三菱自動車製大型車ののタイヤ脱落事故で、横浜簡裁が13日、同社元幹部らを無罪とした判決理由の要旨は次の通り。

 ■認定事実の概要
 1 02年1月10日、横浜市瀬谷区で大型けん引車の左前輪フロントホイールハブが破損し、脱輪したタイヤの衝突で母親が死亡、子供が負傷する事故が起きた。
 2 国交省は異常な事故と認識し、同11日、自動車交通局技術安全部審査課リコール対策室の係長らが、三菱ふそう品質総括部に、発生原因、再発防止策などの報告を求めた。
 3 同15日、同社品質・技術本部長代理らは、系列販売会社から寄せられた不具合事例に基づく「大型トラック・バス フロントハブ亀裂破損商連書一覧表」を提出。98年4月以降に前輪ハブ破損が26件あり、整備不良に基づくハブ取付部の摩耗が原因と説明。国交省は、具体的な摩耗量を数値で明らかにするよう要求した。
 4 同日、本部長代理らは、92年以降の不具合事例40件が記載された一覧表に摩耗量を記入するよう指示。0.8ミリ未満の摩耗量なのに、ハブの不具合で脱落した例が9件記載されていた。本部長代理は越川忠被告の了解を得て、9件のうち92年〜98年の4件と01年1月16日発生の事例を削除し、99年発生の事例は摩耗量0・40ミリなのに0・95ミリと記載、他の3事例は数値を記載しなかった。この一覧表を翌16日、国交省に提出した。
 5 同22日からの無料自主点検で、スチールホイール装着車で摩耗量0.8ミリ、アルミホイールで0.5ミリ以上の基準で、ハブ交換を始めた。同29日までの対象台数357台の16.2%がこれを超えていた。
 6 同30日に結果通知を受けた国交省は、リコールが適切ではないと判断し、同日夜、審査課長補佐が見解を回答するよう要求した。
 7 2月1日、同社は国交省に「ハブの破損は整備上の問題なのでリコールはしない」と伝え「整備基準通りにホイールナット締め付けがされていないと、フランジ部分が摩耗し、再締め付けすると破損につながる」などと説明した。
 8 摩耗量0.8ミリ未満で不具合が発生し、同社が隠ぺいした9件で、02年2月1日当時、同社が指摘する「想定の範囲を超えた」整備不良や過酷使用を疑わせるデータは存在しなかった。また、日野、日産ディーゼル、いすゞの同種車両で、ハブが破損して脱輪した事例の報告はなく、これらのユーザーの整備や使用方法が格段優れていたとは考えられない。

 ■無罪の理由
 ◇法の規定
 改正前の道路運送車両法は「同法が規定する虚偽の報告をした者」を「20万円以下の罰金に処する」と規定している。
 また(報告の前提となる)報告要求については国交相がするものとし、質問検査についてはその職員にさせるものとして、明確に書き分けていることから、報告要求が国交相によるものとしてなされなければならないことは当然である。
 従って、虚偽報告で被告らを罰するには、その前提として、国交相からの同法に基づく特定の報告要求が存在しなければならない。
 ◇「報告要求」はあったか
 証拠上、当時の国交相が同社に対し、報告要求を行うことを自ら意思決定し、それを表示した事実は認められない。リコール対策室長らの行為が、外部的な通知書や告知、あるいは内部的な決裁書類の存在などにより、国交相の名による報告を求めたものと認めるべき証拠は全くない。
 同室長らが国交相の代理として報告要求を行った(授権行為)事実も認められない。さらに、事実上行政官庁の補助機関が、その名において行う専決があったとも証拠上認められない。
 起訴状記載の事実を見ても「リコール対策室長ら2職員から、ハブについてのリコール等の措置に関する報告を求められ」と記載されているのみで、そこに室長らが求めた報告が国交相からの報告要求である旨の文言は見当たらない。
 証拠上も、02年2月1日、国交省の職員からの報告要求が、国交相の意思決定に基づくものであるとの表示が、何らかの手段方法でなされた事実は認められない。
 ◇検察側主張について
 検察官は、国家行政組織法、国交省設置法、同省組織令、同省組織規則などによりリコール対策室が置かれ、その所管としてリコール関連業務が定められているので、報告要求も所管事務として定められていたと主張するが、同法や規則などは行政機関相互の権限や責務を配分するためのものであり、それをもって直ちに、国交相の権限として法定されている行為を行う権限が、リコール対策室に生じると解することは相当でない。
 ◇結論
 以上によれば、道路運送車両法に基づく「報告要求」が存在したとは認めがたいので、本件公訴事実については犯罪の証明がない。


[2006年12月14日0時35分]


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